雪割草の特徴と育て方!枯れる原因と対策も紹介

雪割草の花

雪割草は早春にかわいい花を咲かせる植物で多種多様な花色と花姿が魅力。

特徴と育て方、枯れる原因と対策について調べたことをまとめました。

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雪割草の特徴

鉢植えの雪割草

草丈:10~20cm
開花時期:2月下旬~4月
花色:青、白、ピンク、黄、赤、紫、複色

雪割草はキンポウゲ科の多年草。

里山の雑木林の斜面や山地の林床、落葉樹の根元などに自生しています。

【環境】
・早春の花が咲く時期は日が良く当たる
・梅雨から夏場の時期は落葉樹の葉が茂り日陰になる
・秋は落葉して日が当たるようになる
・冬は雪で寒さから守られる

【生育サイクル】
・葉を付けたまま冬を越し早春に花を咲かせる
・花が終わった後に新しい葉が出る

種類

雪割草の仲間は北半球(ヨーロッパ、北アメリカ、東アジア、中央アジア)に分布。

日本には、ミスミソウ、オオミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウ、アシガラスハマソウ、ザオウスハマソウの6種類があり、それぞれ自生地が異なります。

園芸上では、これらを総称して「雪割草」と呼んでいます。

・オオミスミソウ(大三角草)
石川県から青森県までの日本海側の山地に自生。
カラーバリエーションや咲き方が豊富。
園芸店でもっとも多く流通している種類です。

・ミスミソウ(三角草)
西日本の日本海側から九州地方の福岡県に自生。
葉が三角形のような形をしていることが名前の由来。

・スハマソウ(洲浜草)
東北地方から関東地方の太平洋側に自生。

・ケスハマソウ(毛洲浜草)
本州近畿・中部地方から四国に自生。

雪割草とユキワリソウは別の植物

植物の和名はカタカナで表記するのが決まりですが、雪割草は漢字で表記します。
これは本来であれば、「ユキワリソウ」を使いたいところですが、すでにサクラソウの仲間に「ユキワリソウ」という和名の植物があります。このため、この名前が使えず、「雪割草」と表記しています。漢字で表記することで、正式の和名ではないと言うことと、サクラソウ科のユキワリソウとは違うことを表しています。
出典 国際雪割草協会

※この記事ではキンポウゲ科の雪割草について書いています。

雪割草の育て方

雪割草

地植え・鉢植えどちらでも育てることができます。

ただ、季節ごとに置き場所を変えた方がよく育ちます。

初めての人は鉢植えがオススメです。

植え付け

4~5月あるいは8~9月が適期。

用土は水はけがよいものを選びます。

赤玉土と鹿沼土を混ぜて作るか、市販の山野草の土を使いましょう。

置き場所

開花中から梅雨までは日当たりの良い場所に置きます。

梅雨から夏の時期は日陰に移動させましょう。

夏場の直射日光に当たると葉が傷みます。ほとんど日の当たらない場所で管理します。

10月から11月にまた、日なたに戻しましょう。

冬は、直接、冷たい風や霜が当たらない場所で管理します。

水やり

秋頃から開花までの間は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。

夏場は夕方に水をあげるのがポイント。葉の蒸れを防ぎ、鉢の温度を下げることができます。

肥料

植え付け時に元肥として緩効性化成肥料を与えます。

花が咲いている間は肥料を与える必要はありません。

花後から初夏にかけては液体肥料を1週間に1回を目安に与えましょう。

夏は肥料を与えず、秋になったら液体肥料を再開します。

花後の手入れ

灰色かび病を予防するため、花が終わったら花茎の根元から茎ごと花を切り取ってください。

株元に散った花びらも取り除くようにしましょう。

花が終わる頃には新しい葉が出てくるので古い葉も一緒に茎の根元から取り去ります。

植え替え

雪割草
花後または秋が適期。

2年に1回を目安に行います。

・鉢から株を取り出す
・根をほぐして土を落とし傷んだ根を取り除く
・鉢の深さの4分の1まで用土を入れ、根を広げて株を置く
・用土を入れ割り箸などで突付いて植え込む
・たっぷりと水を与える
・日陰で管理する

鉢は一回り大きなものを使います。

同じ鉢を使う場合は、花芽が2芽以上つくようにして株分けします。

増やし方

株分け、種まきで増やすことができます。

株分けで増やすのが一番簡単。植え替えと同時に行います。

種まきから育てる場合、開花するまで3~4年ほどかかります。

病害虫

病気は、さび病、白絹病、灰色かび病があります。

放置しておくと葉が枯れて花が咲かなくなります。

周囲に広がるので見つけ次第、葉は切り取って処分します。

花がらや古い葉をこまめに取り除いておくと予防になります。

害虫は、ナメクジやアブラムシの被害があります。

害虫を発見したときは市販剤で対処します。

雪割草が枯れる原因と対策

地植えの雪割草

夏場の強い日ざし、水や肥料の与え過ぎ、病気などが原因として考えられます。

夏の直射日光

夏の強い日ざしに当たると葉焼けを起こし枯れてしまうことがあります。

自生地では、夏の間、他の草木が茂った下で生育しています。つまり、かなり暗い環境でも問題ないということです。

10月ごろまでは直射日光の当たらない場所に置きましょう。

西日にも当たらないように注意してください。

水のあげすぎ

夏場の蒸れにとても弱く水を与えすぎると根腐れを起こしてしまうことがあります。

日陰に置けば乾燥は抑えられます。

水やりは春に比べて控えめに、表土が乾いてからやるようにしましょう。

冬の寒風

もともと、寒さに強く雪に埋もれても大丈夫な植物です。

しかし、雪が降らない地域では寒風に当たって葉が傷むことがあります。

直接、寒風があたらないよう保護してください。

肥料

与え過ぎはよくありません。

土に混ぜ込むタイプの元肥は夏に気温が高くなると成分流出量が増える可能性があります。

元肥をたくさん入れた場合、夏に一気に溶け出して根を傷めてしまいます。

病気

咲き終わった花、散った花びらをそのままにしておくとカビが生えて腐ってしまうことがあります。

こまめに取り除いて予防しましょう。

さいごに

雪割草

今回は、雪割草の特徴と育て方、枯れる原因と対策について調べたことをまとめました。

春に花を咲かせるのでカタクリなどのスプリングエフェメラルと少し似ていますね。

違うのは常緑というところ。

夏場の直射日光を嫌うので日陰の庭に植え付けるのもよいかもしれません。

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