ルドベキアは真夏の炎天下でも暑さに負けずに花を咲かせてくれる植物です。
特徴と育て方について調べたことをまとめました。
草丈が1mほどに高くなる品種(ルドベキア タカオ)を低くして咲かせる方法を試した栽培記録も書いています。
ルドベキアの特徴
ルドベキアは、北アメリカ原産、キク科の植物。
世界中に30種類ほどあり、1年草タイプと多年草タイプがあります。
草丈:30~150cm
開花期:6~10月
花色:黄色、オレンジ
夏場の直射日光にも負けないので西日が当たるような場所でも育てることができます。
寒さに強く、マイナス10℃程度になっても地植えで冬越しできます。
【主な品種】
◆ルドベキア プレーリーサン
ヒマワリに似たレモンイエローの花を咲かせる大輪種(10~15cm)。
◆ルドベキア トトゴールド
コンパクトな草姿が人気の品種。
◆ルドベキア チェリーブランディ
花色は赤、赤茶、オレンジ。
◆ルドベキア タカオ
草丈:1m程度
寒い地域では秋になると地上部が枯れてしまいますが、春になれば芽吹きます。
暖かい地域では地上部が枯れずに越冬します。
ルドベキアの育て方
日当たりと水はけの良い場所が適しています。
半日陰でも育ちますが花付きが悪くなります。
水やり
地植えの場合は、特に必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。
乾燥には強い方なので過湿にしないように気をつけます。
肥料
もともと多くの肥料を必要としない植物です。
地植えでは特に必要ありません。
鉢植えの場合は緩効性固形肥料を少なめに与えます。
植え替え
適期は、3~5月と10~11月。
地植えの場合は、3年に1回が目安。
株が大きくなって混みあっていたら株分けも一緒に行いましょう。
生育が旺盛なので、鉢植えの場合は毎年植え替えます。
増やし方
株分け、種まきで増やすことができます。
株分け
ルドベキア タカオの株。
前回の植え付けから1年後。植え付け場所を変えるために掘り上げたときの様子。
株は小さいので手で簡単に分けることができました。
根元に小さな新芽が出来ています。
草丈を半分ほどに切り詰めて植え直しました。
種まき
花後に種を採取してもいいですし、こぼれ種でも毎年新しい株ができます。
花弁が枯れた後に黒い芯が残るので、ある程度乾いてから切り取りましょう。
さらに乾燥させると黒い小さな種が取れます。
種まきに適した時期は3~4月もしくは9~10月。発芽温度は20~25℃。
育苗ポットに種まきして苗を育てるか、育てたい場所に直接種まきします。
土はかぶせません。そのまま芽が出るのを待ちましょう。
秋に蒔いた場合は冬に凍らないように注意しながら春に鉢や花壇に植えます。
挿し芽
挿し芽でも増やせるらしいので試してみました(2019年)。
やり方は一般的な挿し芽の方法と同じです。
・新しく伸びた茎を切り取る
・数時間、水を入れた容器にさして水あげする
・土をポットに入れて挿す
・乾かさないようにして風通しのよい日陰に置く
7月16日に挿し芽をして3週間くらいで新しい葉が出てきました。
9月4日。ポットから取り出したところ。
発根しているのが確認できたので、すぐに地植えしました。
【追記】
晩秋に枯れてしまいました。
寒冷地で挿し芽を成功させるにはもっと早い時期におこない秋までに株を大きく育てる必要がありそうです。
ルドベキア タカオの栽培記録
※栽培しているところ:東北地方北部
※4月中旬。芽吹く。
※4月下旬。新芽が伸びはじめる。
※8月中旬。満開。
草丈を低くして花を咲かせる方法
「ルドベキア タカオ」は草丈が高くなる品種で放っておくと1mを超えるほどに成長。
強い風が吹くと倒れてしまいます。
支柱を立ててればよいのですが、手間がかかって面倒だなぁと思っていました。
切り戻しをすると草丈を低くして花を咲かせることができるそうです。
草丈を抑えるほかに次のような目的のために行います。
・風通しを良くして蒸れを防ぐ
・わき芽を出して花の数を増やす
一般に、切り戻しをするタイミングは花がひととおり咲き終わったころ。
草丈が3分の1~2分の1くらいの高さになるように茎を切ります。
わき芽が伸びてきて2~3週間後に再び花を咲かせるようになります。
草丈が30~40cmのところまで切りましょう。
6月9日、ツボミをつける前。左側の株だけ切りました。
1週間ほどすると脇芽が出てきます。
約10日後。脇芽は10~15cmくらい伸びました。
7月26日(約1ヶ月半後)
切り戻しをした左側の株は7月下旬に咲き始めました。
お盆のお墓参りに使いたいと思っていたので、ちょうよいタイミング。
放っておいた右側の株はすでに咲き終わったので切り戻ししています。
さいごに
ルドベキアの特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
もらった苗を地植えしたのは2009年の秋。
「名前が分からないけれど植えっぱなしにしておいても心配ないよ」と言われ、ほったらかし。
ホームセンターで販売されているのを見かけ「ルドベキア タカオ」だと分かりました。
草丈を低くして花を咲かせるには切り戻しが欠かせません。
とはいえ、茎を切るときは、いつもドキドキ。
理由は、ドウダンツツジなど庭木の剪定で何度も失敗してきたから。
・切りすぎたかな?
・花が咲かなくなったらどうしよう…
と心配になるのです。
2015年、失敗した場合に備え、株分けして3つに増やしました。
はじめて行う切り戻しは2つの株だけ。
仮に切りすぎて花が咲かなくても、もう1株残っていれば安心というわけです。
2016年から毎年切り戻しをしてみた結果
「ツボミをつける前、5月下旬に3分の1~2分の1くらいに切る」
のが理想的なタイミングのようです。
ただし、これは私が住んでいる地域の場合。
その年の天候に左右されることもあります。
例えば、2019年は7月中旬から30℃以上の真夏日が3週間ほど続きました。
7月にしては記録的な暑い夏です。
その影響でしょうか、ぐんぐん伸びて草丈は130cmくらい。
草丈を抑えて咲かせることはできませんでした。
とはいえ、どの程度切ればよいのか見当がつくようになったのは進歩です。
今では台風シーズンに慌てて支柱を立てるということがなくなりました。
【追記/ルドベキア・アマリロゴールドを育てる】
・鮮やかな黄色の花弁と中央の緑色の花芯が美しい大輪品種
・草丈は30~50cmにおさまるので倒れにくい
2024年7月中旬、苗を購入。
しおれた花を切り取り、地植えにする。
7月下旬、ツボミをつける。
8月上旬、咲き始めるが30℃を超える日が多く花数は少なめ。
9月中旬、気温が25℃前後になると次々とツボミがつく。
10月上旬、満開。
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