ツワブキ(石蕗)は秋に黄色の花を咲かせる常緑の植物です。
庭園の下草などに利用されることが多く古くから親しまれてきました。
日陰でも育つので日当たりが悪い庭にもオススメです。
ツワブキの特徴や株分けなど育て方のポイントを紹介します。
ツワブキの特徴と品種
ツワブキはキク科の常緑多年草。
日本・中国が原産地です。
もともとは砂地や岸壁に生えている野草で10~11月に黄色い花を咲かせます。
草丈は50cm程度。丸く光沢のある大きな葉が特徴です。
葉の形が面白いことや日陰でもよく育つことから和風の庭の石組みや木の根元などに植えられます。
別名、石蕗(イシブキ)または艶葉蕗(つやばぶき)とも呼ばれます。
フキ(蕗)と似ていますが、フキが夏に葉を広げるのに対しツワブキは常緑性という違いがあります。
ちなみにフキと同じように食用にもなります。
古くから観賞用として栽培され多くの改良品種があります。
【代表的な品種】
・金環:黄色い縁取りがある
・金紋、星班:全体に斑が入る
・獅子葉:縁が大きく波打つ
・縮緬:表面に細かい凹凸がある
・白覆輪:乳白色の不規則な縁取りがある
ツワブキの育て方
丈夫でほうっておいても良く育つので初心者にも向いている植物です。
半日陰~日陰を好みますが、日当たりが良い場所でも育ちます。
ただし、斑入りの品種は日が当たり過ぎると葉焼けを起こし日光が足りないと班がぼやけてしまうことがあります。
ツワブキは特に土質を選びません。
鉢植えの場合は市販の花の培養土を使うと簡単です。
水やりは、鉢植えの場合は土の表面が乾いてからたっぷりと与えます。
乾燥を嫌うので乾かし過ぎないように注意しましょう。
地植えでは水やりの必要はありません。
肥料は鉢植えでは春に置き肥を与える程度でよいです。
地植えでは特に必要ありません。
ほとんど剪定の世話がかかりません。
枯れた葉は軸ごと根元から引き抜いてしまいましょう。
病害虫は特にありません。
ツワブキの植え替え・株分け・増やし方
植え付け・植え替えは春の3~4月頃と秋の9~10月頃が適期です。
鉢植えの場合、2~3年を目安に根詰まりしているようなら行います。
同じ大きさの鉢に植え替えるのであれば株分けも同時に行います。
株に葉が2~3枚以上つくようにして根茎を切り取り植え付けます。
ツワブキは種でも増やすことができます。
花後、そのままにしておくとタンポポの種に似た種をつけ、風に吹かれて飛んでいきます。
増え過ぎて困る場合は咲き終わったら早目に花茎を切り取ってしまいましょう。
ツワブキの食べ方・レシピ
ツワブキにはピロリジジンアルカロイドと呼ばれる肝臓に対し有毒な物質が含まれています。
この毒は水溶性なので除去する意味でもアク抜きという下処理が必要です。
ツワブキは皮が固いので茎を30秒程度茹でてから皮をむきましょう。
灰汁で手が黒くなるのでビニールの手袋をしてやるといいですよ。
皮むきができたら、たっぷりのお湯に塩を入れ2分ぐらい茹でます。
その後、冷水にさらしてさらにアク抜きをします。
煮付けや佃煮にしていただきましょう。
クックパッドなどレシピサイトでは「ツワブキと油揚げとの炒め煮」といったレシピも紹介されています。
参考にしてみてはいかがでしょうか。
それにしても毒があるとは知りませんでした。
昔の人は毒のことは分からなくても経験としてアク抜きといった下処理が必要だと知っていたんでしょうね。
さいごに
今回は、ツワブキの特徴、育て方、株分け、食べ方を紹介しました。
日陰の庭でも育つというのが魅力的。
一年中、緑の葉が楽しめ花が少なくなる秋に花を咲かせてくれるのもいいですね。
調べてみると抑草効果があることも分かりました。
大きな葉で地面を覆い隠すので雑草が生えにくいのだそうです。
グランドカバーとして植えるのもよいかもしれません。
しかも、嬉しいことに食べられる!
是非とも育ててみたい植物のひとつです。
日陰で育てられて食べられるものといえばこの植物もあります。
↓ ↓ ↓
ユキノシタの育て方!半日陰のグランドカバーにもオススメ!