マンリョウ(万両)は赤い実と緑色の葉が美しい樹木です。
お正月には欠かせない縁起物として親しまれていますね。
今回はマンリョウの特徴と育て方のポイント、実際に育ててみた感想・栽培記録を紹介します。
マンリョウ(万両)の特徴
東・東南アジア原産の常緑小低木です。
日本では本州の関東地方以西・四国・九州の林内に自生しています。
樹高は1mほど。
開花期は7~8月。白い小さな花を咲かせ、11月ころに赤い実がつきます。
名前の由来・別名・英名
同じように赤い実をつける植物にセンリョウ(千両)があります。
マンリョウ(万両)という名前は、このセンリョウより多くの実をつけることから名付けられたといわれています。
別名、ヤブタチバナ(藪橘)とも呼ばれます。
英名はコーラルベリー(coralberry)。珊瑚(coral)のように赤い実(berry)という意味があります。
マンリョウとセンリョウの見分け方
どちらも果実を観賞するので同じ仲間と思われがちですが、実はまったく違う種類です。
マンリョウ:ヤブコウジ科
センリョウ:センリョウ科
実のつき方の違いで見分けることができます。
マンリョウは葉の下に実をつけます。
センリョウは葉の上に実をつけます。
主な品種
・宝船 赤色の大実をつける
・シロミノマンリョウ 白い実をつける
・紅孔雀 紅葉する
その他、葉が縮れたり斑が入る品種もあります。
名前に「両」がつく植物
秋から冬にかけて赤い実をつける植物で「両」が名前につくものにはカラタチバナ(百両)とヤブコウジ(十両)があります。
◆カラタチバナ(百両)
◆ヤブコウジ(十両)
マンリョウの育て方・日常管理
関東地方以南では地植えが可能です。
寒さにはやや弱いため、寒冷地では鉢植えにして管理しましょう。
半日陰から明るい日陰で西日の当たらない場所に植え付けます。
鉢植えの置き場所
暖地では一年を通して屋外で管理します。
春と秋は半日陰、夏は直射日光の当たらない日陰、冬は霜や寒風が当たらない場所に置きましょう。
寒冷地では11~3月は室内に取り込みます。
外からの明るい日が入る玄関や縁側など暖房のない場所に置きましょう。
暖房した部屋に置くと実がしなびてしまうことがあります。
凍らない程度に温度の低い場所のほうが美しい実を長持ちさせられます。
水やり
地植えの場合は特に必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。
肥料
地植えも鉢植えも肥料はほとんど必要ありません。
植え替え
鉢植えは2年に1回を目安に植え替えるとよいでしょう。
適期は春と秋です。
マンリョウの剪定時期と方法
放っておいても自然な樹形になるため、剪定は特に必要ありません。
切る場合は、枝を間引きながら樹形を整える程度にします。
全体を短く刈り込むと2~3年は花芽ができないので気をつけましょう。
長く育てていると、下部に枝葉のない樹形になります。
新しく芽を出させたいところで上を切ると、そこから新芽が伸びてきます。
マンリョウの栽培記録【2005~2008年】
2005年のお正月に縁起物としてマンリョウの鉢植えを家族が買ってきました。
玄関に置いていたのですが、いつまで経っても実が落ちません。
お正月が過ぎたあとは置き場所を廊下に移動させ、時々、水やりをする程度の放置状態です。
それでも、実は落ちず、夏になっても、ついたまま。
放っておいたら秋になっても落ちないで頑張っていました。
【2006年 秋】
実がしなびてきたため取ってしまいました。
そのうち、葉が枯れはじめてきました。
【2007年 春】
もうダメかなと思いながらも屋外に出したら新しい葉が伸びてきました。
しかし、花は咲きません。
このころの私はガーデニングに関してまったくの初心者。
庭の手入れを任されるようになったばかりで、どうしたらよいのか見当がつきませんでした。
【2008年 春】
鉢植えを購入してから初めての植え替え。緩効性の固形肥料を株元に置いてみました。
7月にツボミがつき、8月下旬には花が咲き始めました。
はじめて見るマンリョウの花は葉の陰に隠れて目立ちませんが、なかなか可愛いですね。
その後の栽培記録はコチラ
↓ ↓ ↓
鉢植えマンリョウの実が落ちる原因は?【栽培記録2013~2015年】
マンリョウを種まきから育てる方法【実生マンリョウ栽培記録2013~2014】
さいごに
※2020年現在のマンリョウ。右は種から育てた3年目の株。
今回はマンリョウの特徴と育て方、栽培記録を書いてみました。
成長が遅く、ほとんど剪定の必要もないのでほったらかしでも大丈夫かもしれません。
鉢植えなら寒冷地でも問題なく育てられます。
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