枝豆は、栄養成分が豊富な人気の夏野菜のひとつ。
プランターなど家庭菜園で比較的簡単に栽培することができます。
枝豆の特徴と育て方、実がつかない原因と対処法について調べたことをまとめました。
枝豆の特徴
「枝豆」とは「大豆」を未熟なときに収穫したもの。
植物学上は同じものです。
特徴は、豆と野菜の両方の栄養を持っていること。
・脂質、ビタミンB1、カリウム、食物繊維、鉄分なども豊富
・大豆にはないビタミンCも豊富
皮の色やうぶ毛の種類から白毛豆(青豆)、茶豆、黒豆に分けられます。
【白毛豆(青豆)】
一般的に流通している枝豆。
「サッポロミドリ」「湯あがり娘」「玉すだれ」など多くの品種があります。
【茶豆】
香りがよく甘味が強いのが特徴。
山形県「だだちゃ豆」、新潟県「黒埼茶豆」「越後ハニー」などがあります。
【黒豆】
甘味が強くて風味豊か。
「丹波黒大豆」「夏の装い」「紫ずきん」などがあります。
枝豆の育て方
発芽適温は25~30℃前後。15℃以下では発芽が極端に低下します。
種から育てる場合は、袋の説明に従って種まきの時期を決めるとよいでしょう。
ポット売りされている苗からの栽培が簡単でおすすめ。
・中生(なかて):5~6月。90~100日
・晩生(おくて):6~7月。110~120日
種まき
【直まき】
・土の表面を平らにならす
・ビンの底などで深さ2~3cmのくぼみをつくる
・1ヶ所に3~4粒の種をまく
・土をかぶせて元の面と同じ高さにする
【ポットまき】
・9㎝ポリポットに2粒ほど種をまく
※7~10日で発芽します。それまでの間、たっぷりと水やりをしましょう。
鳥害対策
枝豆は鳥の大好物。発芽直後、特に双葉が開き始めたころが一番狙われます。
種をまいたら鳥よけの防虫ネットを張るか、不織布をべたがけして対策をしておきましょう。
本葉が2~3枚出てきたら外します。
間引き
本葉が2~3枚出たら、生長のよい苗を1~2本残して間引きします。
手で引き抜くと隣の株まで抜けてしまうことがあります。
間引く時は、ハサミで地際から切り取りましょう。
水やり
やや多湿を好むので、土が乾燥しないように注意します。
開花前に乾燥すると、花は落ちてしまい、実が入らなくなります。
また、開花からサヤが付きだすまでの期間に乾燥すると豆が太りません。
乾燥気味の時は、水をたっぷりと与えましょう。
肥料
マメ科の植物なので「根粒菌」が着生して空気中の窒素を固定してくれます。
肥料は少なめにしましょう。
土寄せ
草丈が20~30cmほどになると風あたりが強い場所だと倒れてしまう事があります。
土寄せして倒れないようにしましょう。
家庭菜園で少量しか栽培していない場合は1本ずつ支柱を立ててもよいでしょう。
病害虫
病気で発生しやすいのは萎凋病(いちょうびょう)、白絹病(しらきぬびょう)、立枯病(たちがれびょう)など。
害虫では、アブラムシ、カメムシ、マメシンクイガなどが発生しやすいです。
収穫
枝豆はサヤがふくらんだら食べ頃です。
過熟状態といってサヤが黄色になると、実は硬くなり味も落ちます。
この過熟状態になる前に収穫するのがポイント。
収穫した瞬間から味が落ちていくので、ゆでる寸前にとるようにしましょう。
すぐに食べない場合、収穫後のサヤは枝につけておくと鮮度が保ちやすいです。
収穫量が多く一度で食べきれない時は鮮度のよいうちに冷凍保存しておきましょう。
枝豆に実がつかない原因と対処法
実がつかない、大きくならないといったトラブルは「水不足」「日照不足」「肥料過多」「害虫」が原因として考えられます。
水不足
開花期に乾燥しすぎると実があまりつかなくなります。
地植えの場合、基本的に水やりは不要です。
しかし、開花の時期に雨が降らずに晴れが続くようであれば、朝か夕方にたっぷり水をやりましょう。
日照不足
日当たりが悪いと茎ばかりが伸びて花の付きが悪くなります。
日当たりのよい場所で栽培しましょう。
肥料が多すぎる
葉や茎ばかりが生長し実がつかない場合は肥料が多すぎることが原因です。
枝豆の根には窒素を供給してくれる根粒菌がついています。
なので窒素成分が控えめの肥料を入れるか、あるいは肥料を控えめにしましょう。
害虫
サヤがついているのに実が大きくならない場合はカメムシによる吸汁被害が主な原因です。
防虫ネットでおおって防ぎましょう。
枝豆(毛豆)の栽培記録 2008年
「毛豆」とは、青森県で昔から栽培されている枝豆の品種のこと。
サヤに茶色い毛が生えているのが特徴。実は大きく味は甘みが強いです。
祖父母や親戚が農家で毛豆を栽培しているので子供のころから食べてきた馴染みの枝豆。
「毛豆だから美味しいよ!」と言われてきたこともあり特別に美味しい枝豆というイメージがあります。
ホームセンターでタネが売られていたので育ててみることにしました。
通常の枝豆よりも旬が遅く収穫はお盆過ぎになるようです。
特に手入れをしなくても順調に育っています。
7月下旬に花が咲き、無事、収穫できました。
さいごに
枝豆の特徴、育て方、実がつかない原因と対処法、初めての枝豆栽培の記録を書きました。
思ったより、育てるのは簡単だなと思ったのですが。
2009年、違う品種を育ててみたところ、収穫量が少なくてガッカリでした。
日照不足、長雨・低温といった天候不順が原因だったようです。