サイネリア(シネラリア)は花の少ない冬から春にかけて次々と花を咲かせる人気の鉢花です。
卒業式・卒園式・歓送迎会などで飾られることも多いですね。
切り戻しや肥料などサイネリアの鉢植えを室内で育てる時の管理ポイントと栽培記録を紹介します。
サイネリアの特徴
キク科の多年草でカナリア諸島が原産です。
ただ、高温多湿に弱いため日本では夏越しがむずかしく1年草として扱われています。
花色は、紅・青・紫・黄・白など豊富です。
花の咲き方も変化が多く、一重、蛇の目咲き、グラデーション咲き、縁咲きなどがあります。
葉の形がフキ(蕗)に似ていることからフキザクラ(蕗桜)。
おめでたい「富貴」の字をあてたフウキギク(富貴菊)、ペリカリスという別名もあります。
寒さに強く、霜に当たらなければ外でも育てられるほど丈夫なのが特徴です。
サイネリアの仲間には、桂華(木立性セネシオ)があります。
花言葉
シネラリア全体の花言葉は「いつも快活」「喜び」です。
これは、寒い冬から春にかけて明るく元気な花を次々と咲かせることに由来するといわれています。
ちなみに、販売されているものを見ると同じ植物なのに「サイネリア」だったり「シネラリア」だったりすることがありませんか?
どっちが本当の名前なのでしょうか?
調べてみると、サイネリアの正式な名称はシネラリア(Cineraria)なのだそうです。
しかし、名前が「死」を連想させることから、サイネリアの名で販売されることが多いのだとか。
また、サイネリアは「災」を連想させることもあります。
なので、日本では、病気見舞いや新築祝いには贈らないほうがよいといわれています。
キレイな花が咲くので贈り物に向いていると思ってしまいますが、花言葉を気にする人もいるので気を付けたいですね。
英語の花言葉は「always delightful(いつも愉快)」。
この花言葉は、寒い冬から暖かくなる春にかけて、明るく華やかに花を咲かせることに由来するともいわれます。
なので、イギリスなどではお見舞いの言葉を添えて病人に送ると喜ばれるそうです。
国によって意味が大きく変わるなんて興味深い植物ですね。
鉢植えサイネリアの育て方
寒さにはある程度耐えますが、霜や寒風に弱いです。
サイネリアの鉢花を購入したら冬は室内の日当たりの良い窓辺に置きましょう。
ただし、夜の窓辺は冷え込みます。
夜間は窓から離れた部屋の中央などに移動させます。
暖房の風が直接当たったり室温が高すぎたりすると花もちが悪くなったり弱ったりするので注意します。
日中25℃以下で夜間5~7℃を保てる状態が理想的。
しかし、室内で1~2℃程度の低温までなら大丈夫です。
氷点下になると枯れてしまいます。
寒さが厳しい地域では夜になったらダンボール箱をかぶせるなど防寒対策をしたほうがよいでしょう。
咲き終わった花や傷んだ葉は、早目に摘みとりましょう。
そのままにしておくと灰色カビ病などが発生しやすくなります。
水やり
鉢土の表面が乾き始めたら、たっぷりと与えます。
たくさんの花を咲かせるので水切れに注意しましょう。
花に水がかからないように、株元に静かに水を与えるようにします。
肥料
1000倍に薄めた液肥を水やりがわりに月に2~3回与えるとよいでしょう。
開花期間が長いので肥料が不足するとツボミがついても花が咲きにくくなることがあります。
切り戻し時期
花が一通り咲き終わったら、わき芽がある位置まで切り戻しましょう。
同時に、さらに一回り大きな鉢に植え替えると、もう一度、花を楽しむことができます。
植え替え
冬に販売されているサイネリアは、梅雨の時期までには枯れてしまうことが多いです。
そのため、一般的に植え替えはしません。
サイネリアの栽培記録
冬に花がないとさびしいからと家族が買ってきた鉢植えを育てたことがあります。
しばらくの間はきれいな花を咲かせていましたが、その後、しおれて枯れてしまいました。
寒さに弱いことを知らずに冷え込む玄関に置いたのが原因でしょう。
2回目に育てたときは温かい部屋の中に置き場所を変えたので春先まで楽しめることができました。
特に育て方がむずかしい植物ではないので初心者にも向いていると思います。
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