ハボタン(葉牡丹)は門松の根元に植え付けられたり寄せ植えにしたりと冬のガーデニングには欠かせない植物です。
特徴と品種、育て方のポイント、踊りハボタンの作り方を紹介します。
ハボタンの特徴と品種
ハボタンはヨーロッパ原産のアブラナ科の植物、キャベツの仲間です。
名前は、色鮮やかな葉が幾重にも重なる姿が牡丹の花のように見えることに由来しています。
葉色:紫、白、クリーム色、ピンク
草丈:20~80㎝
寒くなると葉に色がついてくるのが特徴で見ごろ時期は11~2月です。
4月頃に花が咲きます。
種類・品種
ハボタンは大きく4つの系統に分けられています。
◆東京丸葉系
江戸時代から栽培されている古い系統です。
葉の形が丸いお馴染みのタイプで外葉はキャベツに似ています。
◆名古屋ちりめん系
葉のフチが細かいフリル状になっているのが特徴で華やかなイメージがあります。
名古屋で作られた系統で「紅かもめ」が代表品種です。
◆大阪丸葉系
東京丸葉系と名古屋ちりめん系を掛け合わせて作られました。
葉の形は丸く、フチがゆるやかに波打っています。「つぐみ」が代表品種です。
◆さんご系
葉に深い切れ込みが入っていて、海のさんごに似ています。
開花時期が遅いので長い間葉を楽しむことが出来るのが特徴。
薄紫色の「紅孔雀」、白い葉の中心に薄紫の葉がつく「白さんご」が代表品種です。
ハボタンの育て方
苗を購入して育てる方法と種まきをして育てる方法があります。
種まきは害虫対策など手間がかかって大変なので苗から育てるのがオススメです。
苗から育てる
秋になると園芸店やホームセンターで販売される苗を購入して植え付けます。
適期は10~11月頃。鉢植えでも地植えでも育てられます。
苗をポットから出したら根を傷めないように、そのまま植え付けましょう。
地植えの場合は、日当たりと水はけが良く、直接寒風が当たらないような場所が適しています。
日当たりの悪い場所で育てると色がきれいに出にくいので注意しましょう。
複数の苗を植えるときは、株間を20~40㎝ほどあけてください。
鉢植えの場合は、市販の培養土を使って植え付けます。
種まきから育てる
適期は7月~8月です。
秋の低温で葉に色がついてきます。
寒さが早い寒冷地では早く、温暖地では遅くまくようにします。
育苗箱などに種をまいたら、3㎜ほど土をかぶせ、水をたっぷり与えます。
風通しのよい日陰に置き乾燥しないように注意します。
種まきの時期は害虫が多く、アオムシなどが葉を食べる事がよくあります。
防虫ネットで覆ったり、株元にオルトランをまくなどして害虫予防しておいた方がよいでしょう。
芽が出るまでの日数は、およそ2~3日です。
発芽後は日当たりの良い場所に移します。
本葉が2~3枚程度になったら3号(直径9㎝)ポリポットに植え替えます。
その後、ポリポットの土が見えないくらいに育ったら鉢や花壇に植え付けます。
水やり
地植えも鉢植えも植え付け時に、たっぷりと水を与えます。
その後、地植えの場合は水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は土の表面が乾いてから与えます。
肥料
苗を植え付けをするときに土の中に元肥として混ぜておきます。
寒くなってから肥料を与えると葉の色づきが悪くなったり遅れたりすることがあります。
10月以降は肥料を与えないようにしましょう。
踊りハボタンの作り方
春になるとハボタンは茎が伸び黄色い花を咲かせます。
一般的に花が終われば観賞期間はおしまいです。
しかし、条件さえ整えば翌冬も楽しむことができるようです。
2年必要ですが、興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
方法
トウ立ちといってツボミが出ると枯れてしまうのでツボミを摘み取るのがポイントです。
そうすると横のほうの新芽(わき芽)が伸びてきます。
そのまま育てると、わき芽の先に葉が展開し始め、くねくねと伸びた茎の先にハボタンがのったような形になります。
さいごに
ハボタンといえば直径30cmくらいもある大型種が一般的でした。
しかし最近は鉢植えにできる小さな品種も増え、いろいろな楽しみ方ができるようになりました。
草丈が低い品種はパンジーやビオラなど同じくらいの草丈の花と寄せ植えするのがおすすめです。
また、草丈が高くなる品種は切り花や踊りハボタン作りに向いています。
バラエティーに富んだ品種の中からお気に入りを見つけて育ててみましょう。
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