西洋シャクナゲの花が咲かない原因と対策【翌年も咲かせるための育て方】

西洋シャクナゲ

西洋シャクナゲは大きくて豪華な花が魅力の樹木です。

花が咲かない原因と翌年も咲かせるための育て方について調べたことをまとめました。

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西洋シャクナゲの花が咲かない原因

シャクナゲの葉

・花がら摘みをしていない
・間違った時期に剪定をした
・肥料が足りない
・前年に花がたくさん咲きすぎた
考えられる主な原因はこの4つです。

花がら摘みをしていない

花がらを残したままにしておくとタネを作るために栄養分を使ってしまいます。

栄養不足になると花芽を作ることができません。

花が咲き終わったら、早めに摘み取るようにしましょう。

間違った時期の剪定

7~8月になると翌年の春に咲く花芽が作られます。

夏以降に枝を切ると花芽も一緒に切り落としてしまう可能性が高くなります。

枝を切る場合は、花が咲き終わったらすぐにしましょう。

肥料が足りない

花を咲かせた後はエネルギーを使い切って疲れた状態になっています。

肥料を与えないと栄養不足になり、花芽を作ることができません。

1年に2回、花後と冬に有機肥料か緩効性の化成肥料を与えましょう。

前年に花がたくさん咲きすぎた

「隔年開花」といって、花が咲く年とほとんど咲かない年を繰り返す現象が起きることがあります。

原因は、花をたくさん咲かせるとエネルギーの使い過ぎで木が疲れてしまうから。

花芽がたくさんついたときは、秋に半分くらい花芽を取り除きましょう。

こうすることで、毎年、花を楽しめるようになります。

※「隔年開花」はハナミズキでも起こります。
ハナミズキの花が咲かない原因と対策

西洋シャクナゲを翌年も咲かせるための育て方

西洋シャクナゲのツボミ

日当たりと風通しの良いところで育てましょう。

高温多湿は苦手で暑すぎると生育不良になりやすいです。

地植えは、午前中に日が当たり午後は日陰になるような場所を選んで植え付けます。

西日が当たる場合は、株元に腐葉土やバークチップを敷きつめたり、寒冷紗などで日光を遮光するとよいでしょう。

鉢植えは、夏場は直射日光が当たらない涼しい場所へ移動させます。

冬場に、雪や冷たい乾燥した風にさらされると傷むことがあります。寒冷紗や防風ネットなどで風よけをします。

鉢植えは、風の当たらない場所か屋内に移動させるとよいでしょう。

水やり

地植えの場合は、特に必要ありません。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから、たっぷりと与えましょう。

根は浅いところに張るので、あまり乾燥に耐えることができません。

夏場や冬場の乾燥しやすい時期には、水枯れしないよう気をつけましょう。

ただし、常に土が湿った状態だと根腐れを起こす可能性があります。

与え過ぎにも注意が必要です。

肥料

適期は、花が咲き終わった頃と冬の年2回です。

ゆっくりと効果が効く緩効性肥料を与えます。

花後の手入れ

咲き終わった花を摘み取ると、脇から新しい枝が伸びて花芽がつきます。

そのままにしておくとタネをつけてしまい、新しい枝の成長が抑制されてしまいます。

花がしおれ始めたら、できるだけ早く花がら部分を取り除くようにしましょう。

剪定

枝数が少なく、古い枝からは芽が出にくいです。

放っておいても樹形が乱れることはありません。

枯れた枝、細い枝、生育の悪い枝などを根元から切る程度にします。

強い剪定をすると芽が伸びないことがあるので注意しましょう。

適期は、花が咲き終わった後(4~7月)です。

7~8月には花芽ができるので、この時期以降はなるべく枝を切らないようにします。

【芽かきについて】
たくさん枝を出させて、こんもりとした樹形を作るために行う作業です。

春になっても花が咲かない枝で新芽が1本しか出てこない場合は、芽が柔らかいうちに付け根から手でかき取ります。

その箇所から複数の脇芽が出るので枝を増やすことができます。

病害虫

褐斑病、葉枯病、カイガラムシなどが発生することがあります。

カイガラムシの場合、殻に覆われると薬剤を散布しても効果がありません。ブラシなどで剥ぎ落とします。

西洋シャクナゲの特徴

西洋シャクナゲ

シャクナゲ(石楠花)はツツジ科の常緑低木。

日本シャクナゲと西洋シャクナゲの2種類に分けることができます。

一般に販売されているのは、ほとんどが西洋シャクナゲです。

原産地:ヨーロッパ、アジア、北アメリカ
開花期:4月~6月
花色:白、赤、ピンク、オレンジ、黄、紫など
樹高:1~3m

日本シャクナゲは日本の高山に自生する品種。栽培は非常にむずかしいといわれています。

西洋シャクナゲはアジアの品種をもとに ヨーロッパで改良された品種。

日本の品種に比べて育てやすいのが特徴です。

ツツジに似た花が枝先に集まって咲く姿は豪華で見ごたえがあります。

【日本シャクナゲと西洋シャクナゲの見分け方】
日本シャクナゲ:葉の裏側は茶褐色。薄い毛が生えている。葉の両端が裏へ丸く反っている。

西洋シャクナゲ:葉の裏側は緑色。毛は生えていない。葉の形は平ら。

葉には有毒成分が含まれています。触れても問題はありませんがペットがいるご家庭では注意したほうがよいでしょう。
出典:厚生労働省/自然毒のリスクプロファイル:高等植物:シャクナゲ類

栽培記録・育ててみた感想

シャクナゲのツボミ

シャクナゲの花

20年以上も前のことですが、西洋シャクナゲを地植えと鉢植えで育てたことがあります。

地植えは放っておいても、毎年、花を咲かせてくれました。

一方、鉢植えは同じように放っておいたらツボミがポロポロと落ちてしまいました。

翌年以降、まったく、花が咲いてくれません。

というわけで、育て方について調べたことを書いておくことにしました。

・何年も植え替えをしていない
・肥料を与えていない
・一日中、日が当たる場所に置いていた
というのが原因だったのでしょう。

その後、鉢植えから地植えにしたのですが花が咲くことはありませんでした。

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