セラスチューム(夏雪草)はシルバーリーフが美しい植物です。
一年中、銀葉が楽しめるのでグランドカバーとしても利用できます。
セラスチュームの特徴と育て方をまとめました。栽培記録も紹介します。
セラスチューム(夏雪草)の特徴
イタリア・南ヨーロッパが原産地、ナデシコ科の常緑多年草。
日本の高温多湿は苦手なので、1年草扱いにされることもあります。
草丈:15~20cm
開花期:5~7月
花色:白
立ち上がった茎の上部に1.5~2㎝程度の花を咲かせます。
葉茎には細かい毛が密生しているため銀白色を帯びているのが特徴。
グランドカバーのほか、寄せ植えの素材として使われることもあります。
別名、ナツユキソウ(夏雪草)、シロミミナグサ(白耳菜草)、セラスチウムとも呼ばれます。
英名は、Snow in Summer (スノーインサマー)。
似た名前の植物にセイヨウナツユキソウ(西洋夏雪草)がありますが、こちらはバラ科です。
セラスチューム(夏雪草)の育て方
日当たり、風通し、水はけが良い場所で育てましょう。
ただし、夏は半日陰になるような場所で管理します。
植え付け・植え替え
適期は、2~3月と11~12月。
水はけの悪い場所では腐葉土やパーライトを混ぜ込んで水はけを良くしてから植え付けます。
また、盛り土をして高植えにするのもよいでしょう。
良く広がるので植え付ける時は充分にスペースを確保しておきましょう。
株間は30㎝程度です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土にパーライトを混ぜて水はけの良い用土を作ります。
鉢植えの場合、植え替えは毎年おこないます。
生育旺盛でよく根を伸ばすので、放っておくと根詰まりを起こしやすいです。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。
適期は10~11月。
水やり
庭植えの場合は必要ありません。
鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと与えます。
乾燥気味を好むので、水のやりすぎに注意しましょう。
肥料
やせ地でも育つ植物なので、肥料は特に必要ありません。
少し、やせ気味の方が葉色が真っ白になり花付きも良くなります。
切り戻し
花が咲き終わったら草丈の半分くらいまでにバッサリ切りましょう。
株を刈り込むことで風通しがよくなり蒸れるのを防ぐことができます。
草姿が乱れた場合も適宜切り戻しをするとよいでしょう。
増やし方
株分け、挿し芽、種まきで増やすことができます。
挿し芽の適期は5~6月と9月下旬~10月。
・伸びた芽を5~10㎝程度に切る
・水揚げをしてから挿し木用土に挿す
・明るい日陰で水を切らさないように管理して根が出るのを待つ
5~6月に挿し芽をした場合は涼しい場所で夏越しをさせ秋になってから植え付けます。
種まきの適期は6月と9月。
咲き終わった花をそのままにしておくと種ができます。
(枯れた花を触るとカラカラと音がします)
逆さにして振ると種がでてくるので好きな場所にまきましょう。
一般に、発芽適温の15~20℃に保つと20日ほどで発芽します。
100均の培養土を鉢に入れ、その上から枯れた花を振って種まき。12日で発芽しました。
病害虫
特にありません。
夏越し・冬越し
暖地では梅雨の時期に蒸れて株が弱ってしまうことあります。
雨の避けられる場所だと夏越しに成功する可能性は高くなります。
夏場は風通しの良い半日蔭の場所で管理しましょう。
寒冷地では対策をしなくても夏越しできます。
寒さには強いので冬越しに関しては暖地・寒冷地ともに対策をする必要はありません。
セラスチューム(夏雪草)の栽培記録
栽培しているところ:東北地方北部
4月中旬。
5月中旬。ツボミをつける。
5月下旬。満開。
6月中旬。咲き終わり。種ができる。
【育ててみた感想】
よほど水はけが悪い場所を除けば、荒れた土地でも育ちます。
夏場、直射日光が当たる場所でも大丈夫。
地植えであれば水やりも肥料も不要。
病害虫の被害にあったこともありません。
冬になると雪に埋もれてしまいますが地上部の葉が枯れることなく冬を越します。
寒冷地では非常に育てやすい植物だと思います。
むしろ、生育旺盛でどんどん広がっていくので増えすぎて困るほどです。
花後に切り戻しをしないで放置することも多いです。
こぼれ種から自然に発芽していることも結構あります。
さいごに
セラスチュームの特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
私が庭の手入れ担当になる前から植えられていた植物で、繁殖力がとても強く、なかば雑草扱い。
実は、長い間、名前が分からないままでした。
ホームセンターで苗が販売されているのを偶然見かけ、ようやく名前が判明したというわけです。