ハナショウブ(花菖蒲)の特徴と育て方!ハナショウブ・アヤメ・カキツバタの違いと見分け方も紹介

ハナショウブ

ハナショウブはアジサイと共に梅雨の時期に咲く代表的な花のひとつ。

曇り空にも美しく映える紫色の花は古くから季節の風物詩として親しまれてきました。

今回はハナショウブの特徴と品種、植え替えと株分けなど育て方のポイントをまとめました。

似た花を咲かせるアヤメとカキツバタとの違いと見分け方も紹介します。

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ハナショウブの特徴と品種

ハナショウブ

ハナショウブは、日本、朝鮮半島、中国が原産のアヤメ科の多年草。

野生の「ノハナショウブ」をもとに品種改良された園芸植物です。

草丈:50~100cm
開花期:6月~7月中旬
花色:青、青紫、紫、白、ピンク、黄、複色

葉は細長く、まっすぐに伸びた茎の先に鮮やかな花を咲かせます。

サトイモ科のショウブと葉が似ていること、そして花が美しいことからハナショウブと名付けられました。

端午の節句にはサトイモ科のショウブの葉とハナショウブが一緒に飾り付けられることもあります。

主な品種

育成地によって江戸系・伊勢系・肥後系に分けることができます。

江戸系(江戸種)

主に花菖蒲園に植えて群生の美しさを観賞することを目的に作られた品種の系統です。

多くの形態があり、色・形・大きさのバリエーションが豊富なのが特徴。

花びらが横に広がって開く品種が多いです。

花びらが3枚の三英咲き、6枚の六英咲き、八重咲き、爪咲き、奇数咲きなどがあります。

開花時期により早咲き、中生咲き、遅咲きなどにも分けられ色々なタイプがあります。

病気や直射日光に強く草丈が高いものが多いのも特徴です。

肥後系

江戸系の品種を肥後(熊本県)で鉢植え用に改良されたものです。

大きな花を咲かせることから豪華で見ごたえがあります。

6枚の花びらを持つ「六英咲き」が多く花びらが大きく丸いのが特徴です。

草丈は低く鉢植えで楽しむのに向いています。

伊勢系

伊勢(三重県)で作り出された品種の系統。

花びらが垂れた三英咲きが多く、花びらの縁がちりめん状になっていたり波打っていたりするのが特徴です。

鉢植え用に改良されています。

草丈は3系統の中で最も低く、葉と花茎の高さはほぼ同じです。

ハナショウブの育て方

ハナショウブ

水辺に咲くイメージが強いですが、地植えでも鉢植えでも育てられます。

日当たりを好み、極端に乾燥しなければ特に場所は選びません。

日光不足だと花が咲かなくなります。半日以上は日光が当たるようにしましょう。

植え付け

適期は早春と秋。

間隔は20~30cmくらい、やや浅植えにします。

水やり

地植えは、基本的に不要。ただし、極端に乾燥した場合は与えてください。

鉢植えの場合は、年間通して、土が乾いたらたっぷりと与えます。

ツボミが出て開花するまでの間は乾燥に弱いので十分に水を与えます。

肥料

与える時期は、早春の発芽するころ、花後のお礼肥、秋の彼岸頃の3回。

緩効性化成肥料を与えます。

植え替え

鉢植えの場合は毎年、地植えの場合は3年に1回を目安に行います。

時期は、花後の6月が適しています。

根茎を適当に切り分け、葉も半分くらい切ってから植えつけます。

病害虫

病気は特にありません。

害虫ではヨトウムシやメイガ、また乾燥が続いた場合の赤ダニに注意が必要です。

ハナショウブ・アヤメ・カキツバタの違いと見分け方

ハナショウブの白い花

ハナショウブ・アヤメ・カキツバタは3つともアヤメ科。

花がよく似ていますが「花弁の元」の違いで見分けることができます。

・ハナショウブは黄色
・アヤメは網目状の模様
・カキツバタは白

時期的には5月上旬にアヤメが咲き始め、続いてカキツバタ、ハナショウブの順になります。

さいごに

花菖蒲園

この記事ではハナショウブの特徴と品種、育て方について調べたことをまとめました。

個人的には自宅で栽培する植物というより菖蒲園で観賞する植物というイメージが強いです。

各地に名所がありますし植物園の中にコーナーが設けられていることもあります。

・自然に群生しているようにみせるため散らして植える
・品種ごとに列を作って配置する

というように、それぞれ見せ方に工夫がこらされているのだとか。

一輪でも美しい花ですが群生する様子は感動もの。

いつか、花菖蒲の名所として有名な明治神宮を訪れてみたいと思っています。

例年の見頃時期は5月下旬から6月下旬頃。

JR原宿駅からすぐ近く。迷うことなく行くことができるというのも魅力ですね。

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