
爽やかな香りと食感が魅力のミョウガ(茗荷)は薬味に欠かせないという人も多いですね。
スーパーでいつでも買うことは出来ますが自分で育てられたら便利です。
特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
ミョウガの特徴

ミョウガは、東アジアが原産の多年草。ショウガの仲間です。
古くから香味野菜として親しまれてきました。
独特の香りの正体は「アルファピネン」という香り成分。
夏バテ防止や風邪の予防、ストレスの緩和など、さまざまな効果があるといわれます。
収穫できる時期によって早生種の夏ミョウガと晩生種の秋ミョウガに分けることができます。
苗(地下茎)を選ぶときは収穫時期が夏か秋かを確認してから購入しましょう。
ミョウガの育て方

半日陰を好み、夏の高温・乾燥を嫌います。
地下茎で増えていくので地植えにするときは他の植物に影響を与えないような場所を選びます。
植え付け
適期は、3月~4月。
頂芽のついた地下茎を5cm程度の深さに植え付けます。
乾燥や雑草が生えるのを防ぐために落ち葉や稲わらなどを敷くとよいでしょう。

一度植え付けると数年間はそのまま収穫できます。
ただ、混み合ってくると収量はだんだん少なくなります。
3~4年に1回は掘り起こして植え替えをしたほうがよいでしょう。

掘り起こした根茎(自宅の庭)
収穫

ミョウガとして食べているのはツボミの部分。
株元から地上に出たツボミがふくらんできたら収穫します。
花茎のつけ根近くを持ち、少しねじるようにすると取りやすいです。
珍しいミョウガの実

収穫するのを忘れて放置しておくと、いつの間にか花が咲いていたというのはよくあること。
しかし、ミョウガの実は見たことはありません。
2016年10月30日付の陸奥新報で珍しいミョウガの実の写真が掲載されていました。
弘前市の「みどりの協会」によると、
食用のものはツボミのうちに収穫されるため実を目にする機会が少なく栽培者から時々問い合わせがあるそうです。
それくらい珍しいものなんですね。
また、2022年11月11日付の東奥日報では
・小指の先ほどの大きさ
・三つの硬い真っ赤な花びら状のものが付いている
・真ん中に白い柱頭のようなものが確認できる
というミョウガの写真が載っていました。
「グッドぐんま」というサイトで紹介されていた文章を一部紹介します。
(ちなみに、群馬県は全国有数の夏ミョウガの産地だそうです。)
ミョウガが実を付けるには、花が咲き、空気中の湿度が98%に保たれた状態で、虫が花粉を運ぶという条件が必要なうえ、受粉から50日もかかってやっと実がなります。
このようにミョウガは結実するための条件が厳しいので実はめったに見ることができないのです。
滅多に実を付けないような植物は増やせないのでは、という心配は無用です。
ミョウガは地下茎を伸ばして増えていきます。
もちろんタネをまけば芽が出ます。
今まで、咲き終わった花はそのまま枯れてしまうのだと思い、花を見つけたら取るようにしていました。
実がなると知ってビックリです。
秋ミョウガの栽培記録
※栽培しているところ:東北地方北部

秋に植え替えしたミョウガ、翌年7月中旬
以下、植え替えしてから2年目のようすです。
収穫量は増えましたがかなり混みあってきました。

6月12日 植え替えしてから2年目の春。

10月3日 植え替えしてから2年目の秋。

10月13日 収穫しそびれていたら花が咲いてきました。

11月22日 枯れ始めました。この後、地上部は全て枯れてなくなり地下茎の状態で冬越しです。
さいごに

ミョウガの特徴と育て方、栽培記録をまとめました。
【実際に育ててみた感想】
・日当たりの悪い湿った場所でも育つ
・病害虫の被害なし
・手入れの必要がない
苗をもらって植え付けて以来、何年も植えっぱなし。
放っておいても秋になると収穫できるので重宝しています。
一度、育ててみるとスーパーで売っているのをみても買おうという気がしません。
我が家では、刻んで味噌汁に入れる、酢の物にする、というのが食べ方の定番。
たくさん収穫できたときは、保存がきく甘酢漬けにすることもあります。
冷凍すれば2ヶ月は保存が可能だそうですから試してみようと思っています。

