
シュウカイドウ(秋海棠)はベゴニアの仲間で秋にピンクの花を咲かせる植物。
葉焼けを起こして枯れた株があったので原因と対策について調べたことを備忘録として書いておきます。
シュウカイドウの葉が枯れる原因と対策

強い日ざしに当たったことや水の過不足が原因として考えられます。
強い日ざし
半日陰で適度に湿気のある場所を好みます。
夏に強い直射日光が当たると葉が黄色くなったり葉焼けを起こすことがあります。
落葉樹の根元や午前中だけ日が当たるような場所で育てましょう。
水の過不足
適度な湿気を好むので乾燥させないように注意が必要です。
その一方、水をやり過ぎると根腐れを起こすこともあります。
鉢植えの場合は、土が乾いてからタップリと水を与えるようにしましょう。
シュウカイドウの特徴

中国原産、シュウカイドウ科の宿根草。
草丈:50~70cm
開花期:9~10月
花色:ピンク、白
【生育サイクル】
春:芽が出る
夏:葉が伸びる
秋:花を咲かせる
冬:地上部は枯れ、球根で越冬
寒さに強いので寒冷地でも屋外で冬越しできます。
雌雄同株異花


同じ株に雌花と雄花が咲く雌雄同株異花というタイプ。
初めの頃は雄花が多く付き、花柄が2つに分かれた先に雌花が咲きます。
ムカゴと種子で増える

開花後に葉の付け根にムカゴがつきます。
このムカゴが地面にこぼれ落ちて発芽し、新しい株が誕生します。
【追記】
地元の新聞に載っていた記事が興味深かったので追記します。
果実は、3枚の翼状の突起を持った形をしていて、付け根には穴があるそうです。
そして、風が吹いて果実が揺れるたびに種子がこぼれるようになっています。
穴は小さく弱い風では種子はあまりこぼれません。
強い風が吹いて果実が大きく揺れたときに種子をたくさん放出するようにできているそうです。
種子を遠くまで飛ばすには強い風に乗せた方が有利。
穴が小さいことは少しずつ種子をまき散らすことになるので、危険の分散に役立っているとか。
ムカゴでしか増えないと思っていましたが種子でも増えるということは初めて知りました。
種子は吹けば飛ぶような微細なものだそうですから今まで見たことがなかったのも当然です。
シュウカイドウの育て方

植え付け
5~6月ころに販売されるポット苗を購入して植え付けます。
地植えの場合は、腐葉土を混ぜてからポット苗より一回り大きな穴を掘り植え付けます。
鉢植えの場合は、市販の培養土を使うと簡単です。
植えるときは根塊が土に隠れる程度にして深く植えすぎないようにします。
水やり
乾燥を嫌う植物です。
鉢植えの場合、夏の暑い時期は用土の表面が乾いたら早目に水を与えましょう。
地植えの場合は特に必要ありません。乾燥しすぎるようであれば、適宜、水やりをします。
花を長く咲かせ続けるコツ
9月になると、短くなった昼間の長さを感じとり、休眠の準備を始め、ムカゴをつくり始めます。
しかし、夜も明るい環境に置くと、秋が訪れたことに気づかないまま、生育と開花を続けます。
この性質を利用して、9月に入ったら鉢植えを夜9時ころまで外灯の下など明るい場所に置きましょう。
長く花を咲かせ続けることができます。
シュウカイドウの栽培記録・育ててみた感想

※栽培しているところ:東北地方北部

芽を出すのは、5月下旬。
他の宿根草は花が咲き終わっていたり、葉がどんどん伸び始めている時期です。
そのため、植え付けていることをすっかり忘れていることが何度もありました。
3年ほど経った株は、そこそこ大きくなりますし、落ちたムカゴが思わぬところから芽を出すこともあります。
いつの間にか、庭のあちこちで花を咲かせるようになりました。
群生させると見ごたえがあるので1ヶ所にまとめて植えるのもよいかもしれません。
・病害虫の発生なし
・防寒対策の必要なし
放置状態でも秋になると花を咲かせてくれるので重宝しています。
さいごに

日当たりの良い場所に落ちたムカゴ。
そのまま順調に育っていたのですが夏になったら葉焼けを起こしてしまいました。
そこで、葉焼けの原因と対策について調べてみたというわけです。
例年に比べ、夏に晴れた日が多かったことが影響したと考えられます。
9月に入り、少しずつ日射しが弱まってきたので、これ以上は悪化しないと思うのですが。

