ツツジの花を楽しみにしていたのに今年はなぜか花が咲かないということはありませんか?
そんなときは剪定時期や日当たり、肥料など管理方法を見直してみましょう。
ツツジの花が咲かない場合に考えられる原因と対処法について調べたことをまとめました。
ツツジの花が咲かない原因と対処法
考えられる一番大きな原因は剪定です。
また、日光不足や肥料不足だと花数が少なくなります。
夏以降の剪定で花芽を切ってしまった
剪定は花後の5~6月が適期。
花芽は花が咲き終わるとすぐに新芽の先端につくられます。
夏以降に剪定をすると花芽も一緒に切ってしまう可能性が高くなるので気をつけましょう。
また、樹形を整えるために枝を切りすぎて花芽をなくしてしまうこともあります。
株の大きさを維持するなら、剪定は一回り小さくなる程度におさめましょう。
⇒ ツツジの剪定時期と方法!大きくなりすぎたツツジを剪定して小さくする方法は?
日当たりの悪い場所で育てている
日当たりを好む樹木です。日光不足になると花付きが悪くなります。
鉢植えは日当たりのよい場所で管理しましょう。
地植えで去年は咲いたのに今年は咲かないという場合、環境の変化が考えられます。
近くにある庭木が大きく育ち、ツツジが日陰になっていないでしょうか。
この場合は、その庭木を剪定して日が当たるようにすることで解決するかもしれません。
栄養分が不足している
もともと生命力が強いので肥料を与えなくても枯れることはありません。
ただし、栄養分が足りないと花の量は少なくなります。
花をたくさん咲かせるために適切な量の肥料を適期に与えましょう。
【肥料を与える時期】
・根が休眠期に入る1月(寒肥)
新芽や花芽の増量、一年間の健康維持のために与えます。
・花が咲き終わった5~6月(お礼肥)
開花には非常にエネルギーを使います。疲労回復の意味を込めて与えます。
・株が充実する9月の下旬
株が充実する時期に肥料を与えるのも効果的です。
ツツジの花を咲かせる育て方
【基本情報】
原産地:日本・中国を中心としたアジア東部
開花期:4月中旬~5月中旬
花色:白、赤、ピンク、紫、複色
樹高:50cm~2m
耐寒性と耐暑性:強い
一般的に常緑性ですが半落葉性・落葉性のものもあります。
オオムラサキツツジ、キリシマツツジ、クルメツツジは常緑性ツツジの代表品種です。
オオムラサキツツジ (大紫躑躅)は江戸時代中期の古い品種で最も一般的なツツジ。
単にオオムラサキと呼ばれることもあります。
丈夫で公園や道路などに植えられることも多いです。
キリシマツツジ (霧島躑躅)も江戸時代に開発された品種。
単にキリシマとかホンキリシマと呼ばれることもあります。
枝葉が隠れるほどに開花する姿が見事です。
クルメツツジ (久留米躑躅)は九州久留米地方で栽培された品種。
小さな花を枝先に多くつけます。
キリシマツツジとクルメツツジは園芸品種としては系統として区別されています。
しかし、学名は同じ。キリシマツツジとクルメツツジを区別していないのだそうです。
園芸店などのサイトをみるとキリシマツツジの別名がクルメツツジとなっていることもあります。
【ツツジとサツキの違いは開花時期】
・ツツジ:4月頃
・サツキ:5~6月頃
どちらも新芽が伸びる時期は5~6月。大きな違いはありません。
ツツジは新芽が伸びる前なので株全体を花が覆うように咲きます。
サツキは花の時期と新芽の時期が同じになるので花の間から葉が見えるように咲きます。
植え付け
適期は、3~4月と9~10月。
ツツジは酸性土壌を好みます。
日本の自然界での土壌は弱酸性であることが多いため地植えの場合は用土の酸性度を気にする必要はありません。
鉢植えの場合はツツジやサツキ専門の用土を使って植え付けましょう。
植え替え
適期は、5~6月と9月。
地植えの場合は特に必要ありません。
鉢植えの場合は2~3年に1回を目安に植え替えを行いましょう。
水やり
乾燥を嫌うので、鉢植えの場合は土が乾く前に水を与えます。
水切れしないよう注意が必要で、特に夏場は朝と夕方の2回与えるとよいでしょう。
地植えの場合は、特に水やりの必要はありません。
病害虫
アブラムシ、ツツジグンバイムシ、ハダニなどが春から秋に発生します。
葉の色が薄くなったらツツジグンバイやハダニが発生している可能性があります。
葉裏を確認してみましょう。
黒い点があるのがツツジグンバイ、ないのがハダニの被害です。
病気では、春に葉が不自然にふくらむ「もち病」、初夏~秋にかけては斑点の出来る「さび病」「炭疽病」が発生することがあります。
増やし方
挿し木で増やすことができます。
・花後に伸びた枝を10cmほど切り取る
・先端の葉2~3枚を残して1時間ほど水揚げをする
・用土に挿して日陰で乾かないよう管理する
さいごに
ツツジの花が咲かない原因と対処法について書きました。
2008年頃の話です。我が家では庭に、たくさんのツツジが植えられていました。
花が咲いている鉢植えを買ってきて楽しんだのはいいけれど、その後はほったらかし。
もてあまして、地植えにしたものもあったようです。
私が庭の手入れを担当するようになってから剪定をするようになりました。
花芽ができる時期を気にかけたことはありません。
お盆過ぎ、伸びすぎて見苦しいので枝をバッサリ切ることが多かったように思います。
そのため
・剪定をサボった年の翌年は、花がたくさん咲く
・剪定を頑張った年の翌年は、花数が少ない
ということを何度も繰り返していました。
花数が少なかったのは花芽もいっしょに切ってしまったからなんですね。
地元、青森県でツツジの名所といえば大鰐町の茶臼山公園が有名。
5月中旬~6月上旬の見頃には40数種類、総数約1万5000本以上を数えるツツジが咲き誇ります。
名所で見るツツジのようにはいきませんが、いつかは株いっぱいに花を咲かせてみたいものです。