フレンチラベンダーはストエカス系のラベンダーです。
可愛いウサギの耳のような花穂が特徴で他の系統と見分けるのも簡単です。
比較的暑さに強いので夏越ししやすく初心者にも育てやすい種類といえるでしょう。
フレンチラベンダーの特徴と剪定時期・方法など育て方のポイントを紹介します。
フレンチ ラベンダーの特徴
花色:紫系、ピンク系、ブルー系、ホワイト系など
開花時期:5~7月頃
フレンチラベンダーの特徴は、なんといっても、その花の形でしょう。
この耳のような部分、花と同じ紫色をしていますが、花ではありません。
苞葉(ほうよう)といって、花穂を守るために葉が変異したものです。
芳香はローズマリーに近いといわれています。
花穂が太く折れにくいので花壇や切り花に多く利用されます。
比較的暑さに強く、夏越しがしやすい種類です。
関東以西の温暖な気候でもしっかり育つ強さをもっているので初心者にも育てやすいでしょう。
フレンチ ラベンダーの育て方
日当たりと水はけの良い場所が適しています。
しかし、夏場の強い直射日光は水枯れの原因にもなります。
一度水枯れすると、もとには戻らないので注意が必要です。
地植えする場合、庭の東側や樹木や塀などで西日が当たらないところを選んで植え付けましょう。
土が常に湿った状態だと根が蒸れてダメになってしまいます。
「盛り土」といって他の部分より高く土を盛った場所に植え付けるのがよいです。
盛り土をすることで余分な水分が下へ流れ、根が良く張って花がたくさん咲くようになります。
鉢植えの場合は、ラベンダー専用の土を使うと簡単です。
ポット苗より、一回り大きな鉢に植え付けます。
3.5号のビニールポット苗(直径10.5㎝)なら鉢の大きさは5~6号鉢(直径15~18㎝)が目安です。
フレンチラベンダーは凍るような寒さが苦手です。
冬場は、バークチップや腐葉土を株元に敷いて寒さ対策をします。
挿し木で増やすことができます。
水やり
地植えの場合は、植え付け後1ヶ月は、雨の日以外は毎日水を与えます。
それ以降は、基本的に水やりをする必要はありません。
鉢植えの場合は、植え付け後1ヶ月は、毎日水やり。その後は、土が乾いてから、たっぷりと与えます。
肥料
生育期に緩行性の肥料か、液体肥料を薄めたものを月に一度程度与えます。
病害虫
病気はほとんどありません。
害虫は、4月から伸びる新芽にアブラムシやハダニが付きやすいです。
専用の殺虫剤を散布して、風通しのいい場所で育てるようにしましょう。
フレンチ ラベンダーの剪定時期と方法
フレンチ ラベンダーは、花が比較的長い期間咲く種類です。
枝が良く伸びるので、伸びすぎた枝は、その都度切ります。
切りすぎると次の芽が伸びるまで時間がかかるので、浅めに切るのがポイント。
開花したら切る、を繰り返せば、何度も花を咲かせてくれます。
【花穂の切り落とし】
花が満開になる前に、収穫も兼ねて花穂を切り落とします。
開花にはエネルギーを大きく使うので、ずっと花を咲かせてたままにしておくと株が弱ってしまいます。
夏の暑さに負けてしまわないよう花は早めに摘み取りましょう。
【透かし剪定】
風通しが悪くなると蒸れて下の方の葉が枯れることがあります。
梅雨に入る前に混み合った枝を切ったり、枯れた枝を取り除いておきましょう。
株の内部が風通し良くなり、蒸れを防ぐことができます。
【刈り込み剪定】
刈り込み剪定の適期は晩秋です。
株元から2/3あたりで、全体を丸く刈り込みます。
フレンチ ラベンダーの栽培記録【2020年】
4月上旬、苗を購入しました。
ウサギの耳のような部分が白色の「わたぼうし」という品種です。
・暑さに強い
・寒さには比較的強い
・暖地で霜が直接当たらなければ冬でも戸外でOK
・開花期は初春から初夏
購入してさっそく日当たりのよい場所に置きました。
ところが、数時間、日光に当たっただけで花茎がぐったり。
あわてて明るい日陰に移動させました。
数日後、見頃を過ぎた花穂を切り取りました。
およそ3週間が経った頃、再び、花穂をつけました。
ただ、大きさが1cm程度と小さすぎるのが気になります。
陽気がよくなった5月の間、日当たりのよい場所に置き、定期的に液体肥料を与えているのですが、原因は何でしょう?
ずっとビニールポットに入れたままだったので一回り大きい鉢に植えなおしてみました。
根鉢を崩さず、そのまま植え付けたので「鉢増し」というやり方です。
6月上旬。ポツポツと花が咲きだしました。
ただ、うさ耳と花穂のバランスが悪いものが多いです。
・白いウサギの耳のような部分がなくて紫の花だけが咲く
・白いウサギの耳のような部分だけが伸びて花穂が小さい
7月中旬の開花状況。
土が乾きすぎると、すぐに花茎がぐったりとしてしまうので水切れには要注意です。
フレンチ ラベンダーまとめ
フレンチ ラベンダーはウサギの耳みたいな花が可愛いですね。
イングリッシュラベンダーと違い、暑さに強い反面、寒さに弱いです。
寒冷地で育てる場合、夏越しの心配はありません。
問題は冬越しできるかどうかですね。
冬の間は室内に取り込む必要があります。
地植えを秋に掘り上げて鉢植えにするよりは最初から鉢植えで育てたほうが管理しやすいかもしれません。
2020年、ポット苗を購入したので栽培記録を追記していこうと思います。
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