クリスマスローズは、葉ばかり茂って花が咲かない、何年も育てているのに花が咲かないということがあります。
原因と対策、基本の育て方をまとめました。栽培記録も紹介します。
クリスマスローズの花が咲かない原因と対策
主な原因
・根詰まり
・肥料
・環境の悪さ
・苗が若い
根詰まり
鉢植えの場合は植え替えをしないままでいると根詰まりを起こしやすくなります。
根の成長が早い植物なので、毎年、植え替えを行いましょう。
肥料
葉ばかりが茂って花が咲かない場合は窒素分の多い肥料を与えたことが考えられます。
窒素は葉を育てるための栄養素なので花が咲きにくくなってしまうのです。
花の成長を促すためにリン酸分の高い肥料を与えるようにします。
・肥料が不足 ⇒ 花が咲かない
・窒素が不足 ⇒ 葉全体が黄色くなる
・カリウムとマグネシウムが不足 ⇒ 葉縁、葉脈間など葉の一部分が黄変
このように葉の状態を見て肥料不足かどうか判断することもできます。
環境の悪さ
暑さや乾燥に弱いです。
夏に直射日光が当たったり、冬に暖房の温風が当たったりすると株が弱ります。
・夏は涼しい日陰
・冬は暖房の温風が直接当たらないところ
というように適した環境で育てましょう。
苗が若い
発芽から花が咲くまで約2年かかるといわれています。
購入したポット苗が花をつける大きさに育っていないことが考えられます。
翌年の開花に備えて大切に栽培しましょう。
クリスマスローズの基本の育て方【鉢植え】
【生育サイクル】
秋~春の期間に成長、夏の間は休眠します。
一般的な草花と生育サイクルが逆なのが特徴です。
春と秋は日当たりのよいところ、夏は日陰、冬は半日陰が適しています。
季節ごとに最適な日当たりの場所で管理することが元気に育てるコツ。
地植えでも育てられますが初心者は季節によって置き場所を移動できる鉢植えのほうがよいかもしれません。
水やり
鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。
生育の停止する夏は水やりの回数を少し減らします。
肥料
10月から11月初旬の生育が始まる時と花が咲き終わった4月ころに緩効性の化成肥料を与えます。
花後の手入れ
・花びらがしおれてきた
・雄しべが落ちている
・子房(しぼう)がふくらんできた
このような状態になっていたら花が終わったというサイン。
放っておくと種を作るほうに栄養を取られてしまい株が弱ってしまいます。
種を取らないのではあれば、花がら摘みと花茎切りをしましょう。
無茎種の場合は花びらが色あせてきた頃に花茎を根元から4~5cm残して切り取ります。
同じ花茎にまだ咲いていない花がついていたり、有茎種の場合は終わった花の付け根の部分で切り取ります。
有茎種の場合は開花した茎の根元から新芽が伸びてきてから古い花茎を切り取ります。
※無茎種:葉の茎と花が咲く茎が別々に生えてくるタイプ。
※有茎種:葉がついた茎がどんどん伸びてその先端に花が咲くタイプ。
病害虫
灰色かび病・べと病・ハダニ・ヨトウムシなどが発生します。
植え替え
1~2まわり大きな鉢に植え替えます。
鉢を大きくしたくない時は株分けしてください。
あまり細かく分けると株分け後の生育が悪くなります。
少なくとも3芽以上つくように分けましょう。
適期は9月下旬~10月。
ただし、寒冷地では早め(8月中旬~8月下旬)に行った方がよいでしょう。
理由は、寒さが訪れるのが早く生育期間が短くなってしまうと根が十分張れなくなってしまうから。
用土は、鹿沼土や赤玉土を加えて水はけをよくしたものを使います。
市販のクリスマスローズ専用培養土を使うと便利です。
クリスマスローズ栽培記録【2021年~】
※東北地方北部で栽培
開花株は値段が高くて購入を迷ってしまいます。
その点、小さな苗はお手頃価格が魅力。
2021年10月、ホームセンターで9cmのポット苗を購入しました。
品種:ミヨシ「エレガンスハニーワイン」。八重咲き・中輪。
ラベルと同じ花が咲く組織培養(メリクロン)苗
草丈:約17cm
10月27日、一回り大きな鉢に植え替え。
用土は、100均の赤玉土と鹿沼土に庭土をプラスしたもの。
ポットから取り出すと根がビッシリ。
軽くほぐしてから植え付けます。
株元に粒状の化成肥料を少々。
今年、花が咲かないのは承知のうえ。
関東地方では冬に咲く植物ですが、寒冷地では雪解け後の4~5月頃に咲くことが多いようです。
数年後に開花するのを楽しみにのんびり育ててみようと思います。
2022年1月23日。株元から新しい葉がのぞいていました。
2022年1月28日。
2022年2月3日。
2022年2月13日。
2022年3月1日。花茎が伸びてきました。
2022年3月4日。ツボミは卵型。
2022年3月8日。花びらのフチが色づいてきました。
2022年3月18日。開花。株元の茎が伸びてきました。
2022年3月19日。3月に入ってから花茎がどんどん伸びて草丈の2倍以上になりました。
2022年3月27日。赤いマルは2つ目のツボミ。
開花から約10日が経ち、雄しべが落ちてきたので花だけ切り取り。
2022年4月10日。
赤いマルは花茎。青いマルは1月下旬に芽を出した葉の茎。
2つ目のツボミがふくらんできましたが最初のツボミに比べて小さめ。
大きな花は期待できそうにありません。
株を充実させるためツボミを取るべきか迷っています。
2022年4月20日。開花。花茎を切り取りました。
2022年4月26日。昨年の葉は茶色になって枯れてきました。
肥料を与え日当たりのよい場所に置いています。
2022年8月1日。夏場は直射日光が当たらない場所に置いています。
休眠期は葉が枯れ落ちてしまうのだと勘違いしていました。
ほぼ春と同じで成長が止まった状態。葉は残っています。
2022年8月26日。寒冷地なので早めに植え替え。
一回り大きい7号鉢を使用。
用土は、赤玉土、腐葉土、鹿沼土を5:4:1で混ぜたもの。
株元に緩効性肥料。
2022年11月1日。新芽が4つ確認できます。
2022年12月1日。新芽の1つが伸び始めました。
2年目の開花
2023年2月1日。昨年は1本だった花茎が今年は3本。1本の花茎にツボミが2~3個ついています。
2023年2月18日。昨年に比べ花数は増えましたが花のサイズは小さくなりました。
2023年11月3日。
春に地植え。秋に枯れた葉を切り取りました。
さいごに
クリスマスローズの花が咲かない原因と対策について調べたことをまとめました。
2021年購入した苗の栽培記録も書いています。
春先、まだ肌寒い日が続く時期に花を楽しめるのは嬉しいですね。
2022年12月は昨年よりも1ヶ月ほど新芽が出るのが早かったです。
これから冬本番という時期に新しい葉が展開。
どんどん茎が伸びていくようすをみると、寒さに負けず頑張ろうとい気にさせられます。