庭に生える苔を飾って楽しむ方法【苔盆栽・苔玉・苔テラリウム】

苔テラリウム

見るだけで癒されると話題の苔。

ホームセンターや園芸店などで購入できますが気軽に楽しむなら庭に生える苔を使ってみるのもオススメ。

苔盆栽、苔玉、苔テラリウムの簡単な作り方と手入れについて調べたことをまとめました。

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観賞用に使われる代表的な苔の種類

苔

和風の庭や盆栽などに使われる苔には、スナゴケ・スギゴケ・ハイゴケ・ヤマゴケなどがあります。

【スナゴケ】
・北海道から九州まで日本全般に普通にみられる
・ブロック塀の割れ目、日ざしの強い空き地など
・乾燥に強い
・日向を好む

【スギゴケ】
・日本庭園に使われる
・スギのような葉を持つことが名前の由来
・園芸店やホームセンターで販売されていることも多い
・半日陰はもちろん、1日中日が当たる場所でもよく育つ

【ハイゴケ】
・苔玉によく使われる
・横に広がる性質があり「這う苔」⇒「ハイゴケ」という名前になった
・半日陰、日の良く当たる場所、どこでもよく育つ
・半日陰の場所では濃い緑、日当たりの良い場所では黄緑

【ヤマゴケ】
・ホソバオキナゴケ(細葉翁苔)とアラハシラガゴケ(粗葉白髪苔)の総称
・杉の大木の根元など
・緑色が美しくフワフワとした質感
・苔寺として有名な京都の西芳寺のホソバオキナゴケが有名
・乾燥や寒さには強いが蒸れには弱い

庭に生えている苔
庭でよく見かける苔にはギンゴケ・スナゴケ・ハイゴケがあります。

採取したら使う前に汚れを取っておきましょう。
・水で洗い、泥や枯葉などを取り除く
・洗った後はキッチンペーパーなどで軽く水気を拭き取る

苔盆栽の作り方と手入れ

苔盆栽

苔だけを小型の鉢などに入れ、苔そのものを楽しむものです。

ギンゴケ、タマゴケ、ニワスギゴケなどを使います。

【用意するもの】
・鉢
鉢は、底に穴がある普通の植木鉢のほか、穴がない器も使えます。

湯のみやジャムの空き瓶など好みの器に植えてみましょう。

サイズは手のひらに収まるくらいの小さめのものがよいと思います。

・用土
小粒の赤玉土にミズゴケを小さく切って混ぜ込みます。

ミズゴケの量は全体の2割くらいが目安。

あるいは、ケト土(けとつち)という保水力がある土と同量の小粒赤玉土を混ぜて使います。

・軍手(ビニール手袋)
・ピンセット
・霧吹きやジョーロ

【作り方】
底に穴がある器の場合、器に用土を入れたら充分水をやります。

穴がない器の場合、先に土を湿らせておきます。

苔は、植える前に十分水をやり、湿らせておきます。

ピンセットで苔の端をぐっと用土に差し込みます。

【置き場所】
屋外の風通しが良い半日陰で管理します。

室内であれば直射日光が当たらないレースのカーテン越しの窓辺に置きましょう。

エアコンの風が直接当たらないように気を付けることも大切です。

【水やり】
霧吹きを使いたっぷりと与えます。

苔は乾燥すると茶色くなって枯れてしまいます。

水をあげると元気になる場合もありますが茶色の部分は緑色に戻ることはありません。

乾燥しないように注意しましょう。

【肥料】
必要ありません。

苔テラリウムの作り方と手入れ

苔テラリウム

テラリウムはガラス容器などの中で植物を栽培すること。

苔テラリウムとは名前の通り苔をメインにしたテラリウムです。

使用する植物は、多肉植物やシダ、観葉植物などを自由に組み合わせて作ります。

タマゴケ、ヒノキゴケ、ホソバオキナゴケなどを使います。

【用意するもの】
・ガラス瓶
ジャムの空き瓶や100均のガラス容器など。
瓶の口が大きいほうが作業がしやすいです。

・テラリウム用の土
砂利、焼成赤玉土、富士砂、抗菌効果のある炭など混ぜたものを使います。

・スプーン、じょうご(土を瓶に注ぎ入れるため)
・ピンセット、箸(植物を配置するため)

【作り方】
・ガラス瓶に土を入れる
・苔を敷き詰める
・霧吹きで苔を湿らせる

※ヒノキゴケのように根があるものはピンセットでタテにつまんで植えます。根元を1cm以上さしたら、そっとピンセットを引きぬきます。

【置き場所】
直射日光が当たると苔が傷み、枯れてしまうことがあります。

室内の直射日光が当たらない明るい場所に置きましょう。

適度に換気すると苔が丈夫に育ちます。1日5分間程度、フタをあけて換気します。

【水やり】
1ヶ月に1~2回が目安。霧吹きで苔の表面を湿らせるように水を与えます。

【肥料】
必要ありません。

苔玉の作り方と手入れ

苔玉

鉢に入れずに苔だけを楽しむのが「苔玉」です。

ミニ観葉植物などが植え付けられていることが多いです。
初心者は「苔だけの苔玉」を育ててみるのもオススメ。

ハイゴケやスナゴケがよく使われます。

【用意するもの】
・土
ケト土と小粒の赤玉土を7:3の割合で混ぜて使います。

・植えこむ植物(ポット苗)
観葉植物や山野草など。
苔玉は明るい日陰に置いて育てます。
植え込む植物も同じように半日陰を好む植物を選びましょう。

・糸
テグス糸。または、化繊糸。

【作り方】
・ケト土と赤玉土を混ぜたものを丸め、お椀型にする
・植え込む植物の苗をポットから取り出す
・根についた土をほぐして余分な土を落とし植え込む
・ケト土で「ふた」をして形を整える
・苔を貼る
・苔がはがれないように糸でぐるぐると巻いて固定する

【軍手を使う方法】
根鉢の周りをくるむ素材はケト土でないとダメというわけではありません。

適度な保水性があって根鉢を包み込むことができる素材であれば大丈夫。

ミズゴケや軍手を使っても作ることができます。

苔を貼ってしまえば違いはわかりません。

【置き場所】
屋外で風通しの良い半日影の場所で管理します。

室内に飾る場合は、レースのカーテン越しの光が当たる場所に置きましょう。

2~3日室内に飾ったら、一度外にだしてあげましょう。

毎日室内で楽しみたい場合は苔玉を複数個作って屋外と屋内でローテーションするという手もあります。

【水やり】
春と秋は、2~3日に1回。夏は、1~2日に1回が目安。

苔玉を元気に育てるには内部の土を充分湿らせることが必要。

水やりは全体を水に沈める方法でおこないます。
・バケツなど苔玉全体がつかる深さの容器に水を入れる
・苔玉の部分を水に浸ける
・苔玉から出てくる空気の泡がとまったら水から引き上げる

さいごに

庭に生えている苔がきれいなので飾ってみたくなりました。

そこで、苔盆栽・苔玉・苔テラリウムについて調べたことをまとめてみたというわけです。

ユキノシタの苔盆栽
ユキノシタを植え込んで苔盆栽にしてみました。

庭に生えているビロードみたいな苔
ビロードのようなものや星形のものなど見た目が美しい苔が庭に数種類あります。

庭に生えている苔
星形の苔はスナゴケかスギゴケの仲間かもしれません。

庭に生えている苔
苔が生えているのは石ころだらけの場所や垣根の根元。

半日以上は日光が当たります。

ただ、似たような環境なのに場所によってはゼニゴケが圧倒的に多いことも。

どうしてそんな違いがでるものか?不思議なものですね。

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