菊の花後の手入れと冬至芽の育て方【挿し芽で株を更新】

菊の冬至芽

菊の花が咲き終わったら何をしたらよいのかわかりません。

植えっぱなしにしておいてよいのかも気になります。

来年も咲かせるためには、何をしたらよいのでしょうか?

菊の花後の手入れ、冬越し、春におこなう作業について調べたことをまとめました。

挿し芽で株を更新をしたときの記録も紹介します。

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菊の花後の手入れと冬越し

菊の葉

秋に花が咲き終わったら株元から3~5cmくらい残して茎を切り取りましょう。

寒さに強いので地植えの場合はそのまま冬越しします。

鉢植えは軒下など風通しが良く霜や雪などを防げる場所に置いて冬越しさせます。

植えっぱなしにしてはいけない理由

菊は、植えっぱなしにしていても翌年花を咲かせることはできます。

ただ、同じ場所で育てていると
・葉が下から枯れてきたり黄色くなる
・花が小さくなる
といったことが起こりやすくなります。

【考えられる原因】
・株の老化
・肥料不足
・連作障害

菊の根は老化が早いといわれています。

肥料不足になると葉が黄色くなってしまいます。

【対策】
・株分けや挿し芽をする
・植え付け時に肥料や腐葉土を混ぜ込む
・植え付け場所を変える

老化した株を更新するには株分けして植え替えるか、挿し芽をして新しく苗を作って植え替えます。

株を更新することで毎年よい花が咲くようになります。

連作障害を起こさないためには春になったら別の場所へ植え替えましょう。

同じ場所で育てる場合は完熟堆肥や腐葉土、ピートモスの有機質を多めにすき込みます。

さらに緩効性化成肥料も混ぜておきましょう。

菊の冬至芽の育て方

菊の花後、株元の冬至芽

冬至芽とは花が咲き終わった株の根元からでてくる新芽のこと。

「とうじめ」と読みます。

春になったら「株分け」や「挿し芽」という作業をおこないます。

株分け

冬至芽を切り離して植え付け。そのまま育てて花を咲かせます。

根の近くよりも離れた場所まで伸びている芽を選びましょう。

理由は親株にかかっている病気を引き継ぎにくいから。

【手順】
・春に株を掘り上げる

・冬至芽を根をつけた状態で1本ずつに分ける

・別の場所、あるいは鉢に植え付ける

・親株は処分する

挿し芽

菊の葉
冬至芽を使って挿し芽をします。

開花時期によって挿し芽の適期は異なります。

・7月咲き:9月。晩秋までに植え付け。

・8月咲き:3月下旬~4月上旬

・秋菊:気温が20℃前後になる4~6月頃。開花期の5ヶ月前

用土は市販の挿し芽用土を使うと簡単です。

【手順】
・事前に挿し芽用土に水をかけて湿らせておく

・本葉5~6枚以上付いた芽を7~8cmの長さに切り取り「挿し穂」にする

・先端の成長点と本葉2~3枚を残し下のほうについている葉は取り除く

・挿し穂の切り口を水に浸けて2~3時間吸水させる

・挿し芽用土に穴を開け、挿し穂を挿し込む

・半日陰の場所で乾燥しないように管理して徐々に日に慣らしていく

・約10日前後で発根するので、根が3~5cmくらい伸びたら植え付けする

・6~7月に摘芯して、わき芽を伸ばす

菊の冬至芽を挿し芽して株を更新【栽培記録】

※東北地方北部。寒冷地で栽培
菊の挿し芽

2019年5月中旬、冬至芽が育ってきたので挿し芽をしました。

(寒冷地の挿し芽の適期は5月上旬~6月上旬だそうです)

菊の挿し芽
用土は100均の挿し芽用を使用。

ポットに挿し芽をして日陰の場所に置きました。

しおれた菊の挿し芽
数時間後、挿し芽がしおれてしまいました。

切った茎に水を吸わせないで、すぐに土に挿したのが原因かもしれません。

茎を数ミリ切り直した後に水を入れた空き瓶に半日ほど入れておきました。

改めて土に挿したところ翌日には茎がシャキッと真っ直ぐになっていたので一安心。

菊の挿し芽に新芽
挿し芽をするのは今回がはじめて。

根付いたのを確認するにはどうするのかな?と思いながら管理していました。

5月下旬、2週間ほど経ったころに新芽が伸びているのを発見。

どうやら根付いたようです。

挿し芽した菊が発根
根鉢を崩してみると発根しているのが確認できました!

この後、すぐに庭に植え付けました。

挿し芽した菊の苗 20日後
6月中旬。植え付けから20日経過。

冬至芽をそのまま植え付けた株と草丈が同じくらいになりました。

1回目の摘芯をしました。

さいごに

菊の花

購入した苗を育てる方法は大きく分けて2つあります。

①そのまま植え付けて育てる
②苗を親株として挿し芽で増やしてから植え付ける

育てるのが初めての人は「①そのまま植え付けて育てる」がよいかもしれません。

でも、冬を越して2年目となると
・株分けしないで新芽をそのまま育ててはいけないのか?
・なぜ、挿し芽をして育てたほうがよいのか?
など分からないことがでてきます。

そこで菊の花後の手入れと冬至芽の植え付けについて調べてみたというわけです。

菊の株は老化が早いとは…。

たしかに晩秋に咲く品種は開花が近づくと下葉が枯れてきたり黄色になったことがありました。

ただ、我が家で育てている8月咲き品種は花後、秋になっても葉が枯れ込むことはありません。

老化は品種による違いもあるのかもしれませんね。

※以下は菊の栽培を始めたばかりの時(2008年)に書いたものです。

菊栽培は初心者で「冬至芽」という言葉を初めて聞きました。

そういえば、11月頃には花が咲き終わった茎の根元に新芽がたくさん出ていましたね。

雪国に住んでいるので12月下旬の庭はすっぽりと雪に埋まった状態。

地植えしている菊も雪の中です。

2007年は地植えの菊を植え替えしないで放っておいたままでした。

しかし、2年続けて放置するのはマズイかなと思い、今年は春に植え替えしました。

特に、植え替えの方法を調べたわけではありません。

新芽を植えればそのまま育ってくれるだろうという極めて大雑把なやり方です。

放っておいても花が咲く手入れが簡単な植物と思っていましたが。

油断するとすぐアブラムシがつくことが分かってからというもの、こまめに見てやらねばならず手間がかかるイメージが強くなりました。

下の葉が黄色くなるのは肥料切れが原因とあったので肥料をちゃんと与えるようにしたら問題は解決されました。

育て方が一歩前進したようで嬉しかったですね。

ただ、自分では頑張ってやっているつもりですが、花のつき具合が今ひとつ良くありません。

来年の春は土づくりに力を入れていきたいと考えています。

【2017年 追記】
毎年、行っていることなので作業自体は慣れてきました。

ただ、その後の成長具合は天候に左右されるので毎年同じではありません。

肥料や薬剤散布は1回行うと安心して、2回目を忘れてしまうので気をつけたいです。

家庭で楽しむだけなら、わざわざ専門書を買うほどでもない。

でも、実際に育てていると分からないことがポツポツとでてきます。

そんな時に参考にしたのが以下のサイト

タキイネット通販
サカタのタネ

「よくある質問」がたいへん役立ちました。ありがとうございます。<(_ _)>

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