掃いても掃いても積もる落ち葉。
季節の風物詩といえますが、掃除をしてもきりがない落葉にうんざりすることもありますよね。
実は、落ち葉を使って腐葉土が作れるんですよ。
ゴミも減って一石二鳥!落ち葉を使って簡単に腐葉土作りする方法を紹介します。
腐葉土に向いている葉・向いていない葉の種類は?
自宅や近所の庭木の落ち葉、葉っぱなら、なんでもいいという訳ではありません。
腐葉土に向く葉、向かない葉の一部を紹介します。
【庭や公園に多い木】
◆腐葉土に最適
ウメ、ムクゲ、モミジ、レンギョウ、アジサイ
◆腐葉土にできるが時間がかかる(発酵が遅い)
サクラ、サンゴジュ、キンモクセイ、モチノキ、ジンチョウゲ、マサキ、ヤツデ
【街路樹に多い木】
◆腐葉土に最適
ケヤキ、プラタナス、ユリノキ、ナンキンハゼ、トウカエデ、シダレヤナギ、ポプラ、エノキ
◆腐葉土にできるが時間がかかる(発酵が遅い)
マテバシイ、ヤマモモ、カシ、スダジイ、サカキ
【野山に多い木】
◆腐葉土に最適
ナナカマド、コブシ、クヌギ、コナラ、ミズキ、ホオノキ
◆腐葉土にできるが時間がかかる(発酵が遅い)
クリ、カクレミノ
出典:落ち葉でコンポストづくり
一般に、広葉樹は水分や樹脂分が少ないため発酵しやすく腐葉土に向いています。
ただし、広葉樹の中でも、クスノキ、モチノキ、イチョウ、カキ、サクラなど水分や樹脂分が多いものは腐りにくいため、腐葉土にあまり向いていません。
また、マツ、スギ、ヒノキなどの針葉樹は腐葉土に向いていません。
針葉樹の場合は、落ち葉に含まれる成分に植物の発芽や成長を阻害する物質を含んでいることが理由といわれています。
ツバキやサザンカなど常緑樹の葉も腐葉土作りに向いていません。
しかし、向かないからといって、作れないわけではありません。
発酵に時間がかかるものが多いので一般には腐葉土にしないだけです。
初めての人は腐葉土に向いている落ち葉を使うとよいでしょう。
腐葉土の作り方!落ち葉で簡単に作る方法
腐葉土は自宅でも作ることができます。
簡単なのは庭に穴を掘って落ち葉を入れる方法でしょう。
ある程度大きな穴を掘ったら、その中に枯れ葉と米ぬかを入れます。
入れ終わったら、雨よけとしてビニールシートかブルーシートをかけておきましょう。
あとは、放置しておくだけでOKです。
発酵・熟成が進み、腐葉土が出来上がります。
穴を掘るのが面倒という場合は、庭の空いているスペースに積み重ねておくだけでもよいです。
上には、雨よけのシートをかけておきましょう。
腐葉土が出来上がるまでの目安は1年くらいです。
葉っぱが茶色から黒色になり落ち葉の形が少し残っているくらいで出来上がりです。
腐葉土の作り方!短期間で作るコツは?
腐葉土を作るのに1年もかかるのは長すぎる、もう少し短い期間で作りたいという場合には、ひと手間かける必要があります。
【米ぬかを入れる】
上記でも紹介しましたが、米ぬかを入れることで微生物の活動が活発化します。
すると、発酵までの時間が短くなるので、もっと短い時間で腐葉土ができるというわけです。
落ち葉と米ぬかが層になるように交互に入れていきましょう。
【定期的に混ぜる】
2週間に1回、または1ヶ月に1回、混ぜ合わせます。
ちなみに腐葉土になる過程では熱が出てくるので水分が抜けて乾燥してしまうことがあります。
湿り気を常にキープすることで発酵・熟成がスムーズに進んでいきます。
混ぜるときに落ち葉が乾燥していると感じたら、水を入れましょう。
発酵・熟成が順調に進めば、3ヶ月くらいで腐葉土が完成します。
腐葉土の作り方!ビニール袋を使う方法
庭がなくても、ビニール袋で腐葉土を作ることができます。
厚手の丈夫なビニール袋を用意しましょう。排水の穴をあけておきます。
袋の中に落ち葉を入れ水をかけます。
この場合も米ぬかを一緒に混ぜると完成が早いです。
2週間に1回、または1ヶ月に1回、中をかき混ぜます。
下のほうの水分の多いところを上にし、乾いたところが下になるようにするとよいでしょう。
また、ポリバケツやゴミ箱を使うこともできます。
容器に排水用の穴をあけておき、ビニール袋と同じ要領で落ち葉を容器に入れていきます。
雨にぬれないようにフタをしておきましょう。
腐葉土と堆肥の違い
言葉は知っているけれど、違いが分からないというのが「腐葉土」と「堆肥」という人は多いかもしれませんね。
【腐葉土とは】
読んで字のごとく葉が腐ったもの。分かりやすくいえば森の土です。
森の中では落ち葉が、つもり積って自然に腐り、長い時間をかけてふかふかの土のようになります。
【堆肥とは】
落ち葉や小さな枝、ワラなどの植物原料に牛フンや鶏糞などの有機物を混ざってできた土のことです。
つまり、落ち葉だけで出来ているのか、それ以外のものも混ざって出来ているのか、という原材料の違いになります。
腐葉土は、保水性や排水性・保肥性などを増すために混ぜて使われます。
堆肥は、腐葉土が持つ効果に加えて微生物の数を増やしたりする効果があります。
また、腐葉土よりも栄養があります。
保水性だけを高めたい場合には腐葉土を使うというように期待する効果によって使い分けます。
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腐葉土・堆肥の作り方
堆肥の作り方も基本的には腐葉土と同じです。
腐葉土が上手く作れたら、堆肥作りにチャレンジしてみるのもいいですね。
堆肥は、乾燥させた雑草や、野菜くず、卵の殻、魚の骨なども入れて作ります。
コーヒーカスも使えますよ。
ダンボールやコンポスター、生ゴミ処理機などで作ることができます。
落ち葉で腐葉土作り まとめ
・ビニール袋に落ち葉を入れて作る
・米ぬかを入れたり定期的にかき混ぜると短期間で作れる
落ち葉が風に舞い上がったり渦巻いているのを見るのは面白いですね。
落ち葉を踏みしめて歩くというのも風情があって好きです。
でも、毎日、落ち葉掃きするのは正直いって大変!
近所に街路樹がありますが、風向きによってはハンパじゃない落ち葉が舞い込んできます。
腐葉土はお店で買うものだと思っていましたが、自分で作ることが出来るそうですね。
そんな訳で、今回、腐葉土の作り方を調べてまとめてみました。
難しそうというイメージがありましたが、意外と簡単に作れることが分かりました。
例年、ゴミ袋10個くらいは落ち葉が集まります。
ゴミとして処分していましたが、庭に積み重ねておくだけで腐葉土が作れるなら試してみない手はありませんね!
腐葉土が上手く作れるようになったら、きっと落ち葉掃きが楽しくなるに違いありません。
追記
庭の隅っこに穴を掘り落ち葉や刈り取って干した雑草と一緒に埋めてみました。
放っておいたら腐葉土ができるでしょうか。
1年後のお楽しみです。