ライラックは春に香りの良い花を咲かせる樹木です。
特徴と育て方、花が咲かない原因について調べたことをまとめました。
ライラックの特徴
ヨーロッパ原産、モクセイ科の落葉樹です。
ライラック(Lilac)は英語名、フランスではリラ(Lilas)と呼ばれます。
和名はムラサキハシドイ(紫丁香花)です。
良い香りがすることでも知られていて香水の原料にも使われています。
樹高:1.5~6m
開花期:4~6月
花色:紫、白、ピンク
花は枝先に密生して咲き、全体は大きな円錐形になります。
寒さに強く冷涼な気候を好むため寒冷地の代表的な花木として親しまれています。
暑さには弱いため関東地方以西では生育が悪いことがあります。
姫ライラックなど暑さに強い品種を選ぶとよいでしょう。
ライラックの育て方
日当たりと風通しの良い場所が適しています。
ただし、夏場の強い日差しや西日が当たる場所は避けましょう。
苗の植え付け適期は、落葉期間中の11月~翌2月中旬。
水やり
地植えの場合は特に必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、たっぷり与えます。
肥料
適期は、花が咲き終わったころ。
腐葉土や油かす、堆肥を株元に与えます。
肥料をあまり必要としません。
与え過ぎると病気や害虫が発生しやすくなるので注意してください。
病害虫
テッポウムシ、カイガラムシが発生することがあります。
うどんこ病は、暖かい地域で発生しやすいといわれています。
ライラックの花が咲き終わったら行う作業
5~6月に花がら摘みと剪定を同時に行います。
7~8月には翌年に開花する花芽ができます。
花芽を落とさないように6月頃までには作業を終わらせておきましょう。
花がら摘み
「花がら」とは咲き終わった花のこと。
花後、そのままにしておくと種ができ、翌年の花付きが悪くなります。
切る位置は、咲き終わった花穂のすぐ下、枝分かれしている部分です。
付け根から枝を切り落としましょう。
枝を中途半端に残すと残った葉が枯れてしまうことがあります。
剪定
「剪定」とは枝を切る作業のこと。
芽を出す力が弱いタイプの木で、成長スピードも比較的遅いです。
バッサリと刈り込むような強い剪定は避けましょう。
枝を切りすぎると枯れてしまうことがあります。
混みあった枝や枯れ枝を切り落とす程度にとどめます。
木全体を見た時に、絡まった枝や伸びすぎた枝がなければ剪定の必要はありません。
ライラックの花が咲かない原因
「花芽を切った」「暑さによるダメージ」が原因として考えられます。
【花芽を切ってしまった】
7~8月に花芽はできるので秋以降に剪定するのは避けましょう。
花芽の付いた枝を切り落としてしまう可能性が高くなります。
【暑さによるダメージ】
夏の暑さに弱く、高温や乾燥で株が弱り、花芽がうまく作れないことがあります。
西日の当たる場所は避けたほうがよいでしょう。
また、株元をマルチングしたり草花を植えるなどして地温の上昇を防ぐのもおすすめです。
さいごに
ライラックの特徴と育て方、花が咲かない原因について書きました。
青森県でライラックが開花するのは八重咲きの桜の花が終わった新緑の頃。
あちこちの庭で花が咲いているのを見かけることが多いお馴染みの庭木です。