サヤインゲン(インゲン)は料理のいろどりとしても重宝するおいしい野菜です。
この記事では、サヤインゲンの特徴と育て方、実がならない原因についてまとめました。
サヤインゲンの特徴
サヤインゲンはインゲンの未熟なサヤのことです。
ちなみに、インゲンと言われても「パッ」と頭に浮かばない方も多いかもしれません。
インゲンは中央アメリカ原産のマメ科の一年草。
完熟した豆を食べる豆類でインゲンマメとも呼ばれます。
白いんげん豆とも呼ばれる豆全体が白いものは和菓子や白あんの材料になります。
赤いんげん豆とも呼ばれる赤紫色の豆は煮豆や甘納豆に使われます。
その他、「うずら豆」「とら豆」などの種類があります。
一方、サヤインゲンは豆類ではなく野菜として扱われます。
・成熟した豆を食用とするインゲンマメ
・未熟果をサヤごと食用とするサヤインゲン
それぞれ専用種として品種改良されたものがあります。
種類
サヤインゲンは「つるなし種」と「つるあり種」の2つに分類されます。
それぞれの品種にサヤの形が丸いもの(丸サヤ)と平たいもの(平サヤ)があります。
「つるなし種」は支柱の必要がないのでプランター栽培向き。
種まきから収穫まで60日前後と栽培期間が短いので育てやすく初心者にも向いています。
サヤインゲンの育て方
日当たりの良い場所で育てます。
種まきの2週間くらい前に苦土石灰をまいて良く耕しておきましょう。
元肥を1週間くらい前に土全体にしっかり与えておきます。
連作すると生育が劣ります。
インゲンを含め他のマメ類を3~4年栽培していない場所を選びましょう。
種まき
庭に直接まく場合でも、ポットにまく場合でも1ヶ所に3粒ずつまきます。
土をかぶせたら、たっぷり水を与えましょう。
本葉がしっかりと開いたら元気の良い苗を2本残して1本間引きます。
※ポットにまいた苗は本葉が2枚のころに植え付けます。
鳥対策
インゲンなどの豆類は種や発芽直後のやわらかい苗を鳥に食べられることがあります。
種まき後、不織布や寒冷紗を上にかけたり、ペットボトルをかぶせるなど対策が必要です。
【ペットボトルの使い方】
・1.5リットルの底の部分を切り取る
・側面や天井部分に2cmくらいの穴をあける
・種まきした箇所にかぶせる
本葉が開いたらペットボトルをはずします。
水やり
芽が出てからは、土の表面が乾いたときだけ水を与えます。
害虫
育成中はアブラムシの発生に注意しましょう。
アブラムシ対策には木酢液が効果があります。
病気では根腐れ病が発生することがあります。
葉が黄色くなって枯れていくという症状でマメ科植物を毎年同じ場所に植えている場合は、それが原因です。
収穫
開花から10~15日くらいが収穫時期の目安です。
豆のふくらみがめだたないうちの若いサヤを収穫します。
サヤインゲンの実がならない原因
実がならない場合、「肥料の与え過ぎ」「気温が高すぎる」が原因として考えられます。
肥料の与え過ぎ
肥料が多すぎると葉ばかり茂り、花があまり咲かない状態になってしまいます。
気温が高すぎる
最もよく生育するのが20℃前後。
25℃以上になると花が落ちやすくなります。
収穫期が夏の暑い時期にならないように種をまく時期を調整しましょう。
さいごに
今回は、サヤインゲンの特徴と育て方、実がならない原因について調べたことをまとめました。
昔は、青森でサヤインゲンといえばサヤが平べったいインゲンが一般的だったように思います。
冷凍食品のサヤインゲンは断面が丸いタイプのインゲンですが、はじめて見たときは「これがインゲン?」と思ったものでした。
地域によって好まれるタイプのインゲンというのがあるのかもしれませんね。
青森県では「マンズナル」という平サヤインゲンの品種が多いように感じます。
ちなみに、この名前の意味が面白いです。
方言で「マンズ(すごく)、ナル(良く採れる)、インゲン」
↓ ↓ ↓
すごく良く採れるインゲン
つるありインゲンの中では、最も極早生で種をまいてから50日位で収穫できるとか。
旬になると大量にいただくことがありますが冷凍保存できるので重宝しています。
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